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さよう、、ただきいて下されば、いいのです。そうして私がこれからお話しする恐ろしい「死後の恋」というものが、実際にあり得ることを認めて下されば宜しいのです。そうすればそのお礼として、失礼でございますが、私の全財産を捧げさして頂きたいと考えておるのです。それは大抵の貴族が眼を回すくらいのお金に価するもので、私の生命にも換えられぬ貴重品なのですが、このお話の真実性を認めて、私の運命を決定して下さるお礼のためには、決して多過ぎると思いません。惜しいとも思いませぬ。それほどに私を支配している「死後の恋」の運命は崇高と、深刻と、奇怪とを極めているのです。少々前置きが長くなりますが、注文が参ります間、御辛抱下さいませんか、、ハラショ……。
--おわり--
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