猿蟹合戦 (芥川龍之介) 6分割 | 入力文の数= 6 |
民話の「さるかに合戦」は猿に親を殺されたカニが、仲間の協力を得て仇をとる物語。本作は後日談で、復讐の一般通念を痛烈批判するパロディ作品です
- IA00558 (2019-12-30 評価=4.00)
親の仇を討ち果たしたかにの子達は、警官の捕縛するところとなり、ことごとく監獄に投ぜられ、主犯の蟹は死刑、共犯は終身刑の宣告を受けた - IA00559 (2019-12-30 評価=2.50)
蟹の弁護に立った、雄弁の名の高い某弁護士も、裁判官の同情を乞うよりほかに、策の出ずるところを知らず、蟹に「あきらめ給え」といったそうである - IA00562 (2019-12-31 評価=3.00)
お伽噺しか知らない読者は、悲しい蟹の運命に同情するかもしれないが、蟹の死は当然であり、気の毒に思うのはセンティメンタリズムである