芥川龍之介が横須賀線の列車で見かけたある日の風景。13歳ほどの田舎の少女の様子がみごとに活写された、すがすがしい読後感の作品です
文字数
298
IA00689 (2020-04-07 評価=3.80)
横須賀発の列車の二等客車に乗り込んだ私(芥川龍之介)。私は疲労と倦怠感で、夕刊を読もうという元気さえ起こらなかった
文字数
376
IA00690 (2020-04-08 評価=4.25)
汽車の発車間際に、十三四の小娘が慌ただしく乗り込んできた
文字数
412
IA00691 (2020-04-09 評価=3.33)
小娘は大きな風呂敷包みを抱いていて、三等車の切符を握っていた。私は二等(現在のグリーン車相当)と三等(普通車相当)の区別もつかない彼女の愚鈍さを腹立たしく思った
文字数
375
IA00692 (2020-04-10 評価=4.00)
私は夕刊の紙面を見渡したがくだらなく感じ、窓枠に頭をもたせて、うつらうつらしていた
文字数
465
IA00693 (2020-04-11 評価=4.00)
小娘が席を私の隣へ移して、しきりに列車の窓を開けようとしている
文字数
403
IA00694 (2020-04-13 評価=4.33)
ちょうど汽車がトンネルに入ると同時に窓が開き、蒸気機関車の煤煙が車内に入ってきたが、トンネルからはすぐ出て、かわりに土や枯れ草の匂いが流れ込んできた
文字数
573
IA00695 (2020-04-17 評価=4.33)
小娘はなぜ窓を開けたのか? この節ですべてが明らかになります
文字数
332
IA00697 (2020-04-17 評価=4.33)
私はそれを見てどう思ったのか? ぜひ最後まで入力してみましょう