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屋根裏の散歩者 (江戸川乱歩) 71分割入力文の数= 71 <<   1  2  3  4   >>

屋根裏を行き来し他人を盗み見る男、郷田三郎。明智小五郎がその殺人トリックを解明する! 幾たびも映像化された江戸川乱歩の有名なミステリー作品

作家や目的で選ぶ

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    435
    IA01042 (2020-08-13 評価=5.00)

    彼は砂糖や水を並べ、薬剤師のような綿密さで、調合をを始めました。彼の目の前には洞窟で毒薬の鍋を煮ている古い物語の恐ろしい妖婆が浮かんできました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    392
    IA01043 (2020-08-13 評価=5.00)

    同時にシェークスピアの「殺人は露見する…」という言葉も脳髄に焼きつき、恨みも無い人間を遊びで殺していいのか、恐怖に似た感情も心に湧き出していました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    395
    IA01044 (2020-08-13 評価=5.00)

    とは言え、人殺しの魅力を断念する気にはなりません。そのうち、いつも遠藤の大きく開いた口が次も節穴の真下にあるとは限らない、ということに気付きました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    478
    IA01045 (2020-08-13 評価=5.00)

    そこで、彼は屋根裏の散歩をするたびに遠藤の動静を探り、いつもシャツのポケットに毒薬を忍ばせることにしました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    446
    IA01046 (2020-08-15 評価=5.00)

    ■六■ ある夜、遠藤の部屋の屋根裏に行ってみると、鼾をかいて寝ている遠藤の口が節穴の真下に来ていたのです
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    463
    IA01047 (2020-08-15 評価=5.00)

    彼は異様な興奮の中、毒薬の瓶を取り出し、紐に数滴垂らしたものの目を閉じてしまいました。恐る恐る目を開いて節穴を覗いて見ました。すると…

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    334
    IA01048 (2020-08-15 評価=5.00)

    三郎は被害者の顔を、長い間食い入るように見つめていました。遠藤は目を開き、首を振ったり、目をこすったりしてまた枕につきました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    462
    IA01049 (2020-08-15 評価=5.00)

    やがて寝返りの力が段々弱くなり、雷のような鼾が響き始めました。呼吸の度数が減り、また鈍い呼吸が帰って来て二三度繰り返されて、それでおしまいでした

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    415
    IA01050 (2020-08-16 評価=5.00)

    彼はこの塩梅なら、まだ何人も殺せるぞ、と考える一方で、えたいの知れぬ恐ろしさがジワジワ襲い始めていました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    360
    IA01051 (2020-08-16 評価=5.00)

    彼は最初計画した通り、数滴の毒液が残っている薬瓶を放り落とし、節穴をふさぎ、天井裏に痕跡が残っていないことを確認して、引き返しました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    367
    IA01052 (2020-08-16 評価=5.00)

    部屋に戻り、猿股の紐をどうしたか調べていると、シャツのポケットに毒薬の瓶の小さなコルク栓が入っているのに気がつきました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    441
    IA01053 (2020-08-16 評価=5.00)

    彼は再び現場に戻り、コルク栓を節穴から落としました。不安になって、行動を細かに思い返してみましたが、ほかは寸分の手落ちもないように思いました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    431
    IA01054 (2020-08-17 評価=5.00)

    彼は遠藤の死骸が発見された時、疑われるような挙動をしないように、その間外出することにしました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    343
    IA01055 (2020-08-17 評価=5.00)

    ■七■ 外出から帰ると、遠藤の死骸は片付けられ、警察の臨検も済んでいました。遠藤の自殺を疑うものはなく、動機も痴情の結果ということで皆の意見が一致しました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    346
    IA01056 (2020-08-17 評価=5.00)

    その後も彼の自殺を疑う人はいないようです。一日二日と経過するうちに、彼には自分の手際の良さが自慢に思えてきました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    479
    IA01057 (2020-08-17 評価=5.00)

    彼は、世間には処罰されない隠れた犯罪が沢山存在すると思いました。遠藤が死んで三日後、ヒョッコリ明智小五郎が訪ねてきました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    419
    IA01058 (2020-08-18 評価=5.00)

    明智が遠藤の自殺について尋ねたので、三郎は遠藤の人となりや死因、自殺の方法について答えました。そのうち慣れて来て、明智をからかってやりたい気持ちになりました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    440
    IA01059 (2020-08-18 評価=5.00)

    三郎は「他殺じゃあるまいか。死因が少し曖昧だ」とまで言ってみました。明智が部屋がみたいと言ったので、三郎は友人の北村に頼み、得々として案内したのです

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    376
    IA01060 (2020-08-18 評価=5.00)

    部屋の中には遠藤の持ち物が荷造りもせず置いてありました。部屋の鍵を預かっていた北村が人から聞いた話などを総合し、詳しく説明してくれました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    368
    IA01061 (2020-08-18 評価=5.00)

    明智が珍奇な装飾の目覚まし時計に目をとめたので、北村が遠藤は几帳面な男で、死んだ日にも鳴っていたと話しました