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冬の日 (梶井基次郎) 29分割入力文の数= 29 <<   1  2   >>

結核が進行し、死を意識しはじめた梶井基次郎の自伝的小説。絶望と焦燥感の中で、季節の変化を克明に描いた文学的評価の高い作品です

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    325
    IA03900 (2023-12-25 評価=4.00)

    その帰り道、堯は痩せ衰えた犬が糞をするのを見た。そして、電車に洋傘を忘れ、さらに町へ出たとき、また赤いものを吐いた
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    324
    IA03901 (2023-12-25 評価=4.00)

    夕方の発熱時が来ていた。彼は凝然と部屋に座ると、次々と愛するものを失う母を思い、涙を流した。夕方、友達の折田が訪ねて来た。彼は星座表を下ろして、雄大じゃないかと言った

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    368
    IA03902 (2023-12-26 評価=5.00)

    折田は休暇に郷里に帰ると言ったが、堯は帰らないことに決め、自宅へ手紙を出したと話した。折田はそれ以上尋ねず、現在学校で作業中の講堂の焼け跡をこわす工事の話をした
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    365
    IA03903 (2023-12-26 評価=5.00)

    堯は折田に「病人の茶碗を使って平気か、友達甲斐でこらえるのは感傷主義だ」と言い、いやな事を言ったと後悔した。折田は誰も来ないからひがむのかと尋ねたが、堯は否定した

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    411
    IA03904 (2023-12-27 評価=4.00)

    堯は冷静さを欠いた質屋の一件を話した。自分にとって「冷静」である事はむしろ感動であり、自分の肉体や生活が滅びていくさまを、苦痛ではあっても冷静に観察したいのだ、と説明した
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    373
    IA03905 (2023-12-27 評価=5.00)

    ■六 母から、堯が兄のように慕っていた津枝(つえだ)さんに堯を見舞ってもらう事にした、と手紙がきた。最近堯は母の幻覚を見るようになっていたが、以後幻覚はなくなった

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    357
    IA03906 (2023-12-28 評価=4.00)

    遠い地平へ落ちてゆく太陽に駆られるように堯は歩いた。洋風家屋や風景がかげってゆく。その情景に彼は堪えることができない。彼は夜という影に不思議ないらだちを覚えた
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    344
    IA03907 (2023-12-28 評価=4.00)

    大きな落日を見たいと思い、展望のきく場所を捜した。だが、どこへ行っても屋根や梢があり、太陽が隠された切ない姿しか見えない。彼は高い屋根にのぼる男を想像した

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    312
    IA03908 (2023-12-30 評価=4.00)

    浮雲が次々と美しく燃え、堯の心にもその火が燃え移った。だが雲は燃え尽きて灰になり、彼の心はもう再び明るくはならなかった。
     「冬の日」 梶井基次郎作 昭和2年(1927)