| ケーベル先生の告別 (夏目漱石) 4分割 | 入力文の数= 4 |
ケーベル先生のユニークな人となりを、漱石が愛情をこめて遠慮なく語ります。同時に先生の帰国にあたり、教え子たちに対し先生の言葉を伝えます
- IA04109 (2024-05-28 評価=3.00)
ケーベル先生は1914年8月12日、日本を去る予定だが、虚儀虚礼を嫌う人なので見送りにはいかない。先生は東京で三回引っ越しをしたが、ほとんど散歩もしなかったそうである - IA04110 (2024-05-29 評価=4.00)
先月、晩餐会に出席したが、住む国にこだわらない世界的な観念があるからか、先生は世界中どこにでも朋友はいる、と言っていた。だから日本に不平もなかったのだろう - IA04111 (2024-05-29 評価=4.00)
乗船する予定も船足が遅い荷物船で、少々海に浮いている日数が長くても、苦にはならないという。ほかにも金銭上の考えも、西洋人とは思えないくらい無頓着である - IA04112 (2024-05-30 評価=5.00)
先生は指導した学生に「さようならごきげんよう」と伝えたいということなので、私自身の言葉とともに先生の告別の辞を伝えるのである
「ケーベル先生の告別」夏目漱石 大正3年(1914)
