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半七捕物帳 石灯籠 (岡本綺堂) 39分割入力文の数= 39 <<   1  2   >>

日本橋の小間物屋「菊村」の娘お菊が行方不明となり、翌日母親が刺殺された。果たして娘が犯人なのか? 若い半七の推理が冴える、半七捕物帳第二篇

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  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    407
    IA04807 (2025-08-30)

    ■3 半七は女の足跡らしいと認めたが、お菊が高塀を昇り降りしたとは思えない。半七は何か考えると、両国の広小路の繁華街に向かった。見世物小屋が客寄せを始める時刻だった
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    417
    IA04808 (2025-08-30)

    半七は並び茶屋の一軒に入り、春風小柳という女軽業師(かるわざし)と一緒にいる男が元呉服屋に奉公していた金次で、家が向う両国(両国橋の東側)であることを聞き出した

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    417
    IA04809 (2025-08-31)

    半七は軽業師一座の見世物小屋で、春風小柳(しゅんぷうこりゅう)という女の曲芸を見た。三十近い厚化粧の女だが、見物人には受けていた。半七は金次の家へ向かった
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    418
    IA04810 (2025-08-31)

    金次は不在だったので、隣のおかみさんに断って中に入ると、二間の奥の四畳半には黄八丈の女物の着物がかかっており、まだ乾いていない。入り口で待っていると、男が帰って来た

  • ミステリ
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    文字数
    423
    IA04811 (2025-09-04)

    金次は半七と同じ年頃の小粋な遊び人で、半七とは面識があった。金次が岡っ引きとはいえ、留守中に家を覗いたことを謝ると、金次は顔色を変えた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    387
    IA04812 (2025-09-04)

    半七が「年上の女の世話になっている以上、仕方なく悪事の片棒かつぐような破目になるかもしれねえ。正直に言え」と迫ると、金次は諦め「申し上げます」と畳に手を突いた

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    427
    IA04813 (2025-09-05)

    金次は言った。「小柳と浅草に行った時、菊村の娘が茶屋から出て来るのを見かけたのです。最近の小柳は借金がかさんでヤケになっていたようで、あいつを食い物にしようと言うのです」
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    389
    IA04814 (2025-09-05)

    「小柳が娘をだまして駕籠に乗せ、連れ帰りました。私は仕方なく娘に猿ぐつわをして戸棚に押し込みました」と金次が白状すると、半七は「鬼婆のような女だ」と洩らした

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    376
    IA04815 (2025-09-08)

    そして金次は「娘は女衒(ぜげん、人身売買業者)を呼んで潮来(いたこ)の遊郭に40両で売りました。さらに小柳は着ていた黄八丈(着物)で娘に化け、金を盗むために菊村に忍び込みました」と話す
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    441
    IA04816 (2025-09-08)

    「おととい、きのうと二回出て行きましたが、二回目は『かかあが大声を出したので土手っ腹をえぐってやった』と言ったので私はふるえました。今日は小屋に出ています」と言った

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    467
    IA04817 (2025-09-10)

    半七は慈悲を願う金次に、神田の親分の所まで来てもらうことにした。「近所の手前、縄は勘弁してやるぜ」と温情を見せると、若い金次の眼はうるんでいた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    414
    IA04818 (2025-09-10)

    ■4 親分の吉五郎は驚くと同時に半七に大出来だとほめ、手先二人を連れて小柳を引き立ててくるよう命じた。半七は出し物がはねる頃見世物小屋に入り、小柳に同行するよう告げた

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    403
    IA04819 (2025-09-11)

    小柳は不安そうな表情を見せたが、半七は素直に来てもらうため、適当に理由をごまかした
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    394
    IA04820 (2025-09-11)

    半七が小柳をせかしながら楽屋を出た。小柳は外に待つ二人の手先を見ると、家へ寄りたいと言った。金次はいないと伝えても「女ですから支度をしたい」と睫毛に露を光らせた

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    430
    IA04821 (2025-09-12)

    大川の橋の上で、小柳は眼を拭きながら歩いていた。その時、彼女はだしぬけに「金さん、堪忍しておくれよ」と叫んで逃げ出すと、欄干に手をかけて大川に飛び込んだ
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    420
    IA04822 (2025-09-12)

    翌日、河岸の百本杭に引っかかった小柳の死体が発見された。そして菊村ではお菊を潮来から取り戻すことができた。お菊は誘拐の際、清次郎が急病だと小柳に騙されたと語った

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    394
    IA04823 (2025-09-14)

    お菊が誘拐時の様子を係役人に詳細に語ったので、番頭の清次郎は「叱りおく」だけで許された。死んだ小柳は、小塚原刑場でさらし首になり、金次は遠島が申し付けられた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    449
    IA04824 (2025-09-14)

    その後親分の吉五郎が死んだので、遺言で娘のお仙と跡式を譲り受けて二代目親分となった。半七は、どうして小柳に目を付けたか問うた。理由は本文を入力してください

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    395
    IA04825 (2025-09-16)

    半七捕物帳 石燈籠 岡本綺堂作 大正6(1917)年