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ジャンル1
詩歌
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著作権フリー
文字数
335
【タイトル】よろこびはその道から (宮本百合子)
【ひとこと】作家として成功した宮本百合子(1899-1951)は共産党委員長宮本顕治の妻で、プロレタリア文学作家でもあります。待ち人が来る喜びを表現した詩です
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夕暮
仕事につかれ
「赤と黒」とを手にもって
縁側に腰かけている
きょうも 空しいままに暮れた
わがよろこびの小径を眺めながら。

松の木と木の間をぬけて
草道はうねり
あっちの林へ消えている
その道の果はこの庭
この間の嵐で 松の落葉の散りしいた

この小径はよろこびの小径
夕方、六時が半分すぎた頃
この道から おかしな二輪車があらわれる
   草の上だから音もなく
樹間にちらつく車夫の白シャツは
わたしの うれしい前じらせ
車がとまり
その幌のなかから
溢れ出す わたしのよろこび
この小径は よろこびの小径。

きょうも空しく暮れるよろこびの小径を眺め
わたしは考えている
ああ もし あした この小径に
あのよろこびが溢れ出したら
わたしは泣き出さないでいられようか、と。

 これは それほどわたしの
 よろこびの小径
【総合評価】4.33
※総合評価は5段階評価のユーザーアンケート「内容について」の平均値です
【入力文コード】 IT00176
【投稿】TypetrekJ さん (ITA03016, 性別非公開)
【公開日】2018-12-18 11:54   (修正 2019-11-13 15:25)

【文字含有率】

 漢字ひらがなカタカナ英字数字句読点・ 記号合計
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【追加情報】 

・青空文庫 記載事項
表 題:よろこびはその道から
著作者:宮本百合子
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底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
   1981(昭和56)年5月30日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2004年2月15日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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・TypetrekJ 修正点 俥夫→車夫