十人の愛人と別れるため、すごい美人だが怪力のかつぎ屋キヌ子を利用しようと企む田島。その作戦とは? 太宰治の傑作ユーモア小説(未完の遺作)
- IA01900 (2021-05-16 評価=4.00)
■コールド・ウォー(四) 田島はキヌ子を五千円で酷使し、最大限に活用することにした。彼の愛人の一人に、三十前のあまり上手でない洋画家、水原ケイ子がいた - IA01901 (2021-05-16 評価=4.00)
ケイ子は物腰がやわらかだが、非常な難点があった。満洲で軍隊生活を送り、シベリア方面から引き揚げて来た兄がいて、彼女の家に頑張っているらしい - IA01902 (2021-05-16 評価=3.00)
田島がケイ子のアパートに電話をすると、男の強い声が出た。雑誌社の名を出すとケイ子は風邪を引いて寝ているという。外出は無理な様子だが、お金にも不自由しているようだ - IA01903 (2021-05-16 評価=4.00)
田島はケイ子の怪力を百パーセント利用するよい機会だと思った。 (残念ながら、本作は作者の死のため未完。昭和27年作品)