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瓶詰地獄 (夢野久作) 20分割入力文の数= 20

離れ島に流れついた二人の兄妹。救助を求めるビンを海に流したものの、やがて互いを意識し悩むように… 究極の状況での切なく悲しい愛と死の物語

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  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    365
    IA01961 (2021-06-24 評価=3.50)

    ■難入力なので第2回からの入力がお勧め■ ××島の役場より海洋研究所宛連絡文書について。「潮流研究用と思われる、海岸に漂着していた三個の密封ビール瓶を送る」という内容
  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    379
    IA01962 (2021-06-24 評価=4.00)

    ■第一の瓶の内容 離れ島に救いの舟が来て、ボートがおろされました。ビール瓶の手紙を見て助けが来たに違いありません。けれども私たち二人には怖ろしくもありました

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    362
    IA01963 (2021-06-25 評価=4.00)

    私たち二人は高い崖の上から、深い淵に身を投げて死にます。この手紙を詰めたビール瓶はボートの人々が見つけてくれるでしょう。お父様、お母様、すみません。すみません
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    346
    IA01964 (2021-06-26 評価=3.00)

    私たちを助けに来て下すった皆様の御親切に対しても、お許しください。死なねばならぬ罪を犯した、私たちの運命をお憐れみ下さい。さようなら―― お母様 お父様 皆々様

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    308
    IA01965 (2021-06-28 評価=3.00)

    ■第二の瓶の内容 神様、この困難から救わるる道は、私が死ぬよりほか、無いのでしょうか? しかし、私が崖から身を投げれば、アヤ子も身を投げてしまうでしょう
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    310
    IA01966 (2021-06-29 評価=4.00)

    * 私とアヤ子の二人だけが小さな離れ島に流れついてもう十年にもなるでしょうか。持ち物はエンピツ、ナイフ、ムシメガネ、ビール瓶、聖書だけでしたが、私たちは幸せでした

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    286
    IA01967 (2021-06-29 評価=4.00)

    私は11歳、アヤ子は7歳でしたが、島は食物が豊かでした。大きな果物や、鳥の卵などが一年中どこかにあり、鳥や魚を棒きれで簡単に取って、それらを焼いて食べました
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    359
    IA01968 (2021-07-01 評価=3.00)

    キレイな泉の近くの砂浜の岩の間に小屋を作って枯れ草を集め寝られるようにし、朝晩、二人で崖に登って聖書を読みしました。そして手紙をビール瓶で海に流しました

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    340
    IA01969 (2021-07-01 評価=4.00)

    ビール瓶は、潮の流れにのって戻って来なかったので、助けの目標になるよう崖の上に棒きれを立て、青い木の葉を吊しておきました。私たちは聖書を大切にしました
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    377
    IA01970 (2021-07-02 評価=3.00)

    * たった二人切りの幸せの中に、悪魔が忍び込みました。月日が経つとアヤ子の肉体は奇蹟のように美しくつややかに育ち、私は何故か哀しくなり、私の心は恐れ震えるのでした

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    389
    IA01971 (2021-07-02 評価=4.00)

    アヤ子もうるんだ眼で私を見るよになりました。二人は時々ため息をつくようになり、神様の啓示か悪魔のからかいか、一日に何度も胸がドキンとするようになりました
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    359
    IA01972 (2021-07-03 評価=4.00)

    救いの舟が来た時、戒めを破っていたら大変だ、と二人は神様の戒めを守りました。しかしある日アヤ子が「どちらかが死んだら、どうしましょう」と言ってうつむいたのです

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    324
    IA01973 (2021-07-03 評価=3.00)

    * 私は死ぬ程息苦しくなってアヤ子から離れ、崖の上でひれ伏し祈りました。「神様。何も知らない彼女を清浄にお守りください。けれど、私はどうしたらいいでしょう」
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    392
    IA01974 (2021-07-04 評価=3.00)

    私は「私が死ねば彼女に深い悲しみを与えますが、私の死が神様のみ心にかなうなら、私の生命を稲妻にお渡しください」と祈りました。しかし神様は何もお示しになりません

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    419
    IA01975 (2021-07-04 評価=4.00)

    私は救いの舟から見えるように立てていた、崖の絶頂に立てた目印の棒きれを引き倒すと、小屋に戻り聖書に火を付けました。アヤ子を探すと、岬の大岩の上でお祈りしています
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    432
    IA01976 (2021-07-05 評価=3.00)

    * アヤ子が一心に祈る姿はまぶしく見えました。が、フイに彼女の決心がわかると、私は夢中になって泣き叫ぶ彼女を抱き抱えて、連れ戻りました。しかし小屋はもうありません

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    317
    IA01977 (2021-07-05 評価=4.00)

    * その後の私たちは暗闇に追い出され、同じ場所に寝る事もなくなりました。私が聖書を焼いた罰でしょう。夜になると離れ離れに悶え、物怖ろしいのでした
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    284
    IA01978 (2021-07-06 評価=3.00)

    長い長い夜が明けると、長い長い昼が来て、動物も植物も自然も私に襲いかかってくるように思われました。その状況で、同じ苦しみに悩むアヤ子が私を見つめているのです

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    357
    IA01979 (2021-07-07 評価=2.00)

    * 鉛筆が無くなりかけて、もうあまり長く書けません… (後略) ――太郎記す
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    81
    IA01980 (2021-07-07 評価=3.00)

    ■第三の瓶の内容 (子供の頃の二人が島に漂着して、最初に投下した瓶の手紙の内容)