富士山がよく見える御坂峠の茶屋に滞在する29歳の太宰治。峠を旅人や花嫁が通過し、彼自身の見合い話が進んでいく。評価の高い太宰治の初期エッセイ
- IA02675 (2022-05-30 評価=4.00)
だが、寒気を辛抱することも無意味に思われ、山を下ることを決意した。山を下る前日、外套を着た若い娘さんが二人峠に来て、カメラのシャター押しを私に頼んだ - IA02676 (2022-05-31 評価=5.00)
私は機械には、あまり明るくないし、むさくるしい姿でもあり、内心狼狽したが、平静を装ってカメラを受け取った。まん中に大きい富士と、揃いの赤い外套の二人をパチリ