ごん狐 (新見南吉) 15分割 | 入力文の数= 15 |
「ごん狐(ぎつね)」は昭和初期に活躍した夭逝の児童文学者新見南吉の代表作。いたずらだが心優しい狐のごん。彼の行動はあなたの心に響くでしょうか?
- IA03295 (2023-03-05 評価=4.00)
■一 私が小さいときに、茂平というおじいさんからきいたお話です。山の中にいたずら好きな「ごん狐」という狐がいて、雨の続いたある秋の日のことでした - IA03297 (2023-03-05 評価=3.00)
川では兵十(ひょうじゅう)という男が腰まで水にひたって、魚をとっていました。兵十は網の後ろの袋に捕らえたうなぎやきすをぶちこみました - IA03298 (2023-03-05 評価=4.00)
兵十は川からあがると、かごを置いたまま川上へかけていきました。ごんはいたずらがしたくなり、かごの中の魚をつかみ出し、川に投げこみました - IA03299 (2023-03-05)
ぬるぬるするうなぎは、頭を口にくわえると、ごんの首にまきつきました。すると兵十が「ぬすと狐」とどなったので、ごんは一生懸命逃げました - IA03300 (2023-03-05)
■二 十日ほどたって、ごんがまちを通ると、女性が身なりを整えていました。お祭りかと思いましたが、兵十の家の前に大勢の人が集まっていました - IA03301 (2023-03-05)
葬式です。兵十の家の誰が死んだのだろう、とごんは思いました。やがて鐘が鳴り葬列が近づいてきました。兵十が白い正装で位牌をささげています。 - IA03302 (2023-03-05)
死んだのは兵十のおっかあのようでした。兵十のおっかあは、わしのいたずらのせいで、食べたかったうなぎを食べられずに死んだにちがいない、と思いました - IA03303 (2023-03-06)
■三 兵十はおっかあと二人ぐらしでした。ごんはこれで、おれと同じ一人ぼっちだと思いました。そこへいわし売りがやってきて、弥助のおかみさんがいわしを買いました - IA03304 (2023-03-06)
ごんはかごからいわしをつかんで、兵十の家に投げこみ、いいことをしたと思いました。つぎの日は栗をひろって兵十の家に行くと、兵十のほっぺたに傷がありました - IA03305 (2023-03-07)
兵十がいわし屋に盗人と思われ、ひどい目にあったことがわかりました。ごんはしまったと思いました。その日だけでなく、翌日もその次の日も、栗やまつたけをもって行きました - IA03306 (2023-03-07)
■四 月のいい晩、ごんは兵十と加助が話しているのを聞きました。兵十が「おっかあが死んでから、誰かが栗やまつたけを毎日くれるんだ」と話しています - IA03308 (2023-03-08)
■五 お念仏の後、加助が帰りがけに、神さまがめぐんで下さるのだから、神さまにお礼を言うといい、と兵十に言いました。ごんは「おれに言ってほしいのに」と思いました