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鏡地獄 (江戸川乱歩) 33分割入力文の数= 33 <<  1  2   >>

ガラス・レンズ、鏡などに不思議な嗜好を持つ友人の男。趣味が高じて彼が作った物とは…。読みやすく入力しやすい、江戸川乱歩のホラー作品

作家や目的で選ぶ

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    401
    IA03385 (2023-04-09 評価=3.07)

    五、六人の者が集まって、怖い話や、珍奇な話を語り合っていた時、最後に友だちのKが不幸な友だちの話をはじめた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    452
    IA03386 (2023-04-10 評価=3.28)

    その友だちの家は、先祖が切支丹に帰依していたせいで、望遠鏡やガラスの器物があり、小さい時から遠眼鏡、万華鏡、プリズムのおもちゃなどに不思議な嗜好を持っていました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    434
    IA03387 (2023-04-10 評価=3.25)

    少年時代に彼は古い金属の鏡に日光を反射させ、壁に「寿」という文字を浮かび上がらせたことがあります。鏡の裏に寿の字が浮き彫りになっているからだと説明しました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    458
    IA03388 (2023-04-11 評価=3.25)

    確かに青銅色の鏡の裏には浮き彫りがありましたが、なぜ表面まで透き通るのは分かりませんでした。すると彼は私のいぶかしげな顔を見て、説明してくれました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    426
    IA03389 (2023-04-11 評価=3.00)

    理由はわかったものの、私はぞっとしました。彼の少年時代の遊戯はそんな事柄ばかりで、中学上級生になると、彼はレンズや鏡の理論に夢中になり、レンズ狂になったのです
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    448
    IA03390 (2023-04-11 評価=3.00)

    教室の授業で凹面鏡を見たとき、私はニキビの拡大像に驚きました。それ以来、盛り場などにある凹面鏡を見ると自分の顔が恐ろしく、無気味に見えるようになったのです

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    374
    IA03391 (2023-04-12 評価=3.33)

    彼は凹面鏡に魅力を感じて夢中になり、外国から手品の本を取り寄せるなどして、人の想像を超えるからくり仕掛けを作りました。中でも魔法の紙幣という仕掛けに驚きました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    350
    IA03392 (2023-04-12 評価=3.00)

    四角い箱の中に一円札が五六枚挿してあるのですが、手を伸ばしてもお札に触ることができないのです。彼は英国の物理学者が考案した凹面鏡を使う手品だと教えてくれました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    424
    IA03393 (2023-04-13 評価=3.00)

    本物の紙幣は箱の下へ置き、その上の凹面鏡で反射させて像を結ばせたそうです。このようなレンズや鏡への嗜好が高じて、彼は進学もせず、庭に実験室を建てたのです
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    323
    IA03394 (2023-04-13 評価=3.50)

    学校の卒業後、彼は実験室に閉じこもり、病気も悪化してとうとう訪問者は私一人になってしまいました。私は彼の狂気に近い状態を目撃し、ひそかに戦慄しました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    486
    IA03395 (2023-04-14 評価=3.25)

    彼は両親の死で莫大な財産を受け継ぐと実験が自由にできるようになりました。すると変態的な性的嗜好と結びつき、高台の自宅に天文台を作り、星の世界に耽溺するのでした
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    393
    IA03396 (2023-04-14 評価=3.66)

    彼は独学で天文学の知識を持っていましたが、それだけでなく、望遠鏡で人々を盗み見ることを楽しんでいました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    441
    IA03397 (2023-04-14 評価=3.25)

    彼は潜望鏡で雇い人の部屋を覗いたり、顕微鏡で微生物や小さな虫を拡大して見たりしていました。私も半殺しの蚤を覗かされて、気味が悪くなったこともありました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    446
    IA03398 (2023-04-15 評価=4.00)

    50倍の顕微鏡で覗くと、蚤は猪のように大きく、血の海で断末魔の悲鳴を上げていました。さて、ある日彼を訪ねると、実験室の中に何かうごめいているものがありました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    418
    IA03399 (2023-04-15 評価=3.50)

    息をのんでよく見ると、それは針のような髪と大きな眼を持ち、太い鼻毛やまっ赤な唇に白い歯が覗く大きな人の顔なのです。私は自分の気が違ったかと叫び声をあげました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    486
    IA03400 (2023-04-16 評価=4.00)

    男が壁に映し出した怪物の正体は、幻灯(スライド)の仕組みで投影された彼の顔で、部屋には眼などが空間に浮き出す仕掛けの機械もありました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    405
    IA03401 (2023-04-16 評価=3.66)

    悪夢でも見ているように思いましたが、凹面鏡で像を拡大したものでしかありません。その後も、彼は鏡の部屋を作って、中に一人で入っているということでした
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    445
    IA03402 (2023-04-16 評価=3.00)

    無限の像が取り囲むように囲む鏡の部屋での光景を想像すると恐ろしく感じましたが、彼は十八歳の美しい小間使いの恋人と一緒に入っていることがわかりません

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    408
    IA03403 (2023-04-17 評価=3.66)

    彼は彼女の美しさは陰影の深さにある、と言って一緒に鏡の国で遊ぶのです。時間が長すぎるので、心配した召し使いがドアを叩き、彼一人が裸で出てきたことがあるそうです
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    472
    IA03404 (2023-04-17 評価=3.20)

    彼の健康は悪化し異様な病癖が募る一方で、費用を投じて変形鏡を集め、ついに特殊なガラス工場を建設しはじめました。しかし、もう彼の行動に意見を言う者もありません