アニメでも有名な「母をたずねて三千里」は主人公マルコの、イタリアから南米に至る旅路の物語です。その過酷さと強い心には誰もが涙するでしょう
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マルコが泣き出すと、女の人は「トゥクマンに荷車で行く商人に頼んでみたら」と場所を教えてくれました。マルコは商人の所に行って、背の高い口ひげの親方に事情を話しました - IA03596 (2023-07-21 評価=5.00)
親方はしぶっていましたが、マルコが一生懸命たのむと「トゥクマンまで行かないし、日程も二十日かかる。その後ずいぶん一人で歩くぞ」と言いながらも許可してくれました - IA03597 (2023-07-22 評価=5.00)
朝四時、六頭の牛にひかれた荷車の長い列は動き出し、マルコは車の袋の上で眠りました。隊列は兵隊の行進のように毎日朝5時~9時、夕方5時~10時の間規則正しく移動しました - IA03598 (2023-07-22 評価=4.00)
マルコはパン焼きや水くみなど雑用をしましたが、人足たちは意地悪く、力仕事を言いつけました。そのためマルコはへとへとになり眠ることが出来ませんでした - IA03599 (2023-07-23 評価=4.00)
人足はマルコをいじめ、けったりしました。マルコはとうとう病気になり、三日のあいだ荷車で何も食べずに苦しみました。マルコに水をくれるなど、親切なのは親方だけでした - IA03600 (2023-07-23 評価=4.00)
親方は親切に看護してくれたので、マルコはだんだんよくなりました。九日の旅の後、隊列と分かれる場所へ来ました。心配してくれた親方に、マルコはだきついて別れを告げました - IA03601 (2023-07-24 評価=4.00)
■3 荷車の一隊は赤い土ほこりの中に消えて行きました。マルコは昼草の道を歩きふくろを枕に眠るうち、アンデス山脈と人家や店が見え始め、黒い顔をした女や子供に出会いました - IA03602 (2023-07-24 評価=4.00)
何日もマルコは歩けるだけ歩いて、木の下に眠りました。ある日、女の人に出会ったのでトゥクマンへの距離をたずねました - IA03603 (2023-07-25 評価=3.00)
女の人は2マイル(約3.2km)ほどと答えたので、マルコはうれしくなりました。マルコは草の上で星空を眺めながら「おかあさん、無事でいて下さい」と祈りました - IA03604 (2023-07-25 評価=4.00)
さて、マルコの母親はメキーネスさんのやしきで寝ていたのです。母親は体の内に腫れ物ができる重病で医者にかかっており、主人夫婦は気落ちする彼女をなぐさめていました - IA03605 (2023-07-26 評価=4.00)
主人は、家を助けるため三千里もはなれた国で働き、死にかかっている彼女を気の毒に思っていました。さて、マルコは翌朝足をひきずりながらトゥクマンに入り、街を歩いていました - IA03606 (2023-07-26 評価=4.00)
マルコが宿屋でメキーネスさんの家をたずねると「6マイル離れたサラジーロにいる」との答でした。主人は気落ちしたマルコを見て「大きな砂糖工場の近くだ、遠くないよ」となだめました - IA03607 (2023-07-27 評価=4.00)
主人は「今日はここで休んで明日行きなさい」と勧めましたが、マルコは「すぐに行く」と答えました。主人はマルコの心に動かされ、男に途中まで道案内するよう頼んでくれました - IA03608 (2023-07-27 評価=4.00)
マルコは痛む足のことも忘れて歩きました。さて、メキーネスさんの家では、医者が母親に手術をすすめていました。しかし、彼女は安らかに死にたい、と拒んでいたのです - IA03609 (2023-07-28 評価=4.00)
母親は、ただ小さい子のマルコが気になるようでした。さて、マルコは間に合うのでしょうか…? - IA03610 (2023-07-28 評価=3.50)
「母をたずねて三千里」 1927年
エドモンド・デ・アミーチス作 日本童話研究会訳