会社員の湯河勝太郎は夕刻金杉橋を散歩している時、面識のない紳士から声をかけられた。その紳士は堂々としていて、会社の重役に似ていた
【入力文内容】 ルビなし ルビあり入力文非表示
( 部分にカーソルをクリックすると単語の説明が表示されます )
【アンケート評価】 | 面白さ=3.50 難易度=3.25 |
(登録ユーザーによる5段階評価の平均値) | |
【入力文コード】 | IA03465 |
【投稿】 | TypetrekJ さん (ITA03016, 性別非公開) |
【公開日】 | 2023-05-15 10:44 (修正 2023-11-10 16:09) |
【文字含有率】 (※改行 は文字数には含まれません)
漢字 | ひらがな | カタカナ | 英字 | 数字 | 句読点・ 記号 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
文字数 | 141 | 236 | 7 | 2 | 0 | 36 | 422 |
文字含有率 | 33.4% | 55.9% | 1.7% | 0.5% | 0% | 8.5% | - |
【タイピング数】(登録ユーザー平均)
|
|
【アンケート】
|
|
【追加情報】
途上
谷崎潤一郎
底本:「文豪の探偵小説」集英社文庫、集英社
2006(平成18)年11月25日第1刷
底本の親本:「谷崎潤一郎 犯罪小説集」集英社文庫、集英社
1991(平成3)年8月
初出:「改造」
1920(大正9)年1月
入力:sogo
校正:まつもこ
2016年9月9日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
------------------------------------------
○TypetrekJ の修正点
・「云う」等については、人が言葉を発する場合には「言う」に、それ以外の場合には「いう」と変更しました。
例:こう云って→こう言って、と云う感情→という感情
・敬語接頭辞「御」はひらがな「ご/お」に置き換えました。
例:御尋ね→お尋ね、御承知→ご承知
・「―――(ダッシュ文字の三回繰り返し)」は「――」に置き換えました。
・「………(三点リーダ文字の三回繰り返し)」は「……」に置き換えました。
1 云(って)→言(って)、其処(ルビ=そこ)→そこ、或る→ある、狼狽《うろた》え方→うろたえ方、忽《たちま》ち→たちまち、何処→どこ、嘗《かつ》て→かつて、夕暮→夕暮れ、一と目→ひと目、引込め→引っ込め、株式会社員→株式会社社員
2 獵虎《らっこ》→ラッコ、西班牙《スペイン》→スペイン、玉羅紗《たまらしゃ》→玉ラシャ、ノッブ→ノブ、纏《まと》って→まとって、穿《は》いて→はいて、こう云う→こういう、云(って)→言(って)、街燈→街灯、就《つ》いて→ついて、戴いて→いただいて、衝《つ》いた→ついた、明り→明かり、宜敷《よろしく》→よろしく、御取計い→お取り計らい、紹介する→(句点付加)、人なり→(句点追加)、そうだから→(読点付加)、房々→ふさふさ、大方→おおかた、お尋ね→お訪ね、五〇一〇→5010、蠣殻町《かきがらちょう》→蛎殻町
3 其処→そこ、就《つ》いて→ついて、只今《ただいま》→ただ今、懸って→かかって、甚《はなは》だ→はなはだ、差支《さしつか》え→さしつかえ、始めて→初めて,フイルム→フィルム、お尋ね→お訪ね、要件→用件
4 云(って)→言(って)、如何《いかが》→いかが、戴き→いただき、私《ひそ》かに→ひそかに、分る→分かる、御尤《ごもっと》も→ごとっとも、ポッケット→ポケット、要件→用件
5 肩掛→肩掛け、或る→ある、就いて→ついて、懸る→かかる、戴け→いただけ、手套《てぶくろ》→手袋、己→おれ、却《かえ》って→かえって、追っ駈け→追っかけ、何ぼ→なんぼ、厭な→いやな、積り→つもり
6 其処→そこ、分る→分かる、又→また、分り→分かり、理窟《りくつ》→理屈、尋ねて→訪ねて、ポッケット→ポケット、気持→気持ち、積り→つもり、無論→むろん
7 打《ぶ》つかった→ぶつかった
8 戴(き)→いただ(き)、分り→分かり、大凡《おおよそ》→おおよそ、心当り→心当たり、気持→気持ち、打《ぶ》つかった→ぶつかった、分らない→分からない
9 戴き→いただき、分って→分かって、何卒《なにとぞ》→なにとぞ
10 這入(った)→入(った)、明《あ》くる→あくる
11 御尤《ごもっと》も→ごとっとも、己→おれ、勿論→もちろん、チブス→チフス、大そう→たいそう、いらしった→いらした、疾《と》うに→とうに
12 就《つ》いて→ついて、チブス→チフス、こうッと→ええと(当時は考えがまとまらないときに「こうっと/こうと」と言う場合があった)、風《かぜ》→風邪、下らなかった→下がらなかった
13 又→また、チブス→チフス、極《ご》く→ごく、一遍→いっぺん、二た月→ふた月、立ない→経たない、即ち→すなわち、明くる→あくる、罹り→かかり
14 又→また、瓦斯《ガス》→ガス、塩梅→あんばい、こうッと→ええと、弛んで→ゆるんで、お会い→お遭い、好い→良い
15 就《つ》いて→ついて、這入り→入り、擦《かす》り傷《きず》→かすり傷、割りに→割に
16 し易《やす》い→しやすい
17 勿論→もちろん、分り→分かり、見て貰う→見てもらう、いらしった→いらした、拘らず→拘わらず、始まり立て→始まりたて
18 分って→分かって、一と月→ひと月、曝《さら》される→さらされる
19 其処→そこ、又→また、満更→まんざら、孰方《どっち》→どっち、仮りに→仮に、孰れ→どれ、黴菌《ばいきん》→ばい菌、然《しか》るに→しかるに、無論→むろん
20 就《つ》いて→ついて、又→また、罹《かか》(って)→かか(って)、起す→起こす、恢復《かいふく》→回復、極まって→決まって、擦り傷→かすり傷、易い→やすい、択《えら》ばれた→選ばれた、易い→やすい、会いました→遭いました
21 唯→ただ、何処→どこ、只今《ただいま》→ただ今、理窟《りくつ》→理屈、聞え→聞こえ、択《えら》ばれた→選ばれた、外《ほか》の→ほかの、いらいった→いらした、分り→分かり
22 分り→分かり、黴菌《ばいきん》→ばい菌、理窟→理屈、脱《ぬ》け→ぬけ
23 寧ろ→むしろ、其処→そこ、……………(三点リーダ文字5回)→……(三点リーダ文字2回)、いらしった→いらした、択ばれた→選ばれた、外《ほか》の→ほかの、擦り傷→かすり傷、拘《かかわ》らず→拘わらず
24 外のお客→ほかのお客、更に→さらに、或る→ある、何処→どこ、擦り傷→かすり傷、真直ぐ→真っ直ぐ、果して→果たして、分らなく→分からなく、起った→起こった、直った→治った
25 或る→ある、又→また、択ばれ→選ばれ、罹(った)→かか(った)、罹り易い→かかりやすい、二た月→ふた月、いらしった→いらした、極《ご》く極く→ごくごく、直り→治り、移(される)→うつ(される)、その物→そのもの
26 況《いわ》んや→いわんや、或(ルビ=あるい)は→あるいは、或る→ある、這入る→入る、満更《まんざら》→まんざら、最早《もは》や→もはや
27 其処→そこ、或る→ある、又→また、知《し》らず識《し》らず→知らず知らず、誂《あつら》え→あつらえ、択《えら》ぶ→選ぶ、お分り→お分かり、無論→むろん
28 一と月→ひと月、捜《さが》し出して→探し出して、殖《ふ》え→増え、集って→集まって、蒙《こうむ》る→こうむる、幾つ→いくつ
29 然《しか》るに→しかるに、殖やして→増やして、嗜《たしな》む→たしなむ、香《にお》い→匂い、生れつき→生まれつき
30 チブス→チフス、風《かぜ》→風邪、易い→やすい、罹り易い→かかりやすい、択んだ→選んだ、頻《しき》りに→しきりに、喰べ→食べ、一と月→ひと月
31 亜米利加→アメリカ、勿論→もちろん、チブス→チフス、喰わせる→食わせる、齎《もたら》し→もたらし、殆ど→ほとんど、起し→起こし、度毎《たびごと》→たび毎、生憎→あいにく、罹らなかった→かからなかった、相変らず→相変わらず、毎《ごと》に→ごとに
32 取り憑か→取りつか、果して→果たして、罹(り)→かか(り)、嗽《うが》い→うがい、拵《こしら》
途上
谷崎潤一郎
底本:「文豪の探偵小説」集英社文庫、集英社
2006(平成18)年11月25日第1刷
底本の親本:「谷崎潤一郎 犯罪小説集」集英社文庫、集英社
1991(平成3)年8月
初出:「改造」
1920(大正9)年1月
入力:sogo
校正:まつもこ
2016年9月9日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
------------------------------------------
○TypetrekJ の修正点
・「云う」等については、人が言葉を発する場合には「言う」に、それ以外の場合には「いう」と変更しました。
例:こう云って→こう言って、と云う感情→という感情
・敬語接頭辞「御」はひらがな「ご/お」に置き換えました。
例:御尋ね→お尋ね、御承知→ご承知
・「―――(ダッシュ文字の三回繰り返し)」は「――」に置き換えました。
・「………(三点リーダ文字の三回繰り返し)」は「……」に置き換えました。
1 云(って)→言(って)、其処(ルビ=そこ)→そこ、或る→ある、狼狽《うろた》え方→うろたえ方、忽《たちま》ち→たちまち、何処→どこ、嘗《かつ》て→かつて、夕暮→夕暮れ、一と目→ひと目、引込め→引っ込め、株式会社員→株式会社社員
2 獵虎《らっこ》→ラッコ、西班牙《スペイン》→スペイン、玉羅紗《たまらしゃ》→玉ラシャ、ノッブ→ノブ、纏《まと》って→まとって、穿《は》いて→はいて、こう云う→こういう、云(って)→言(って)、街燈→街灯、就《つ》いて→ついて、戴いて→いただいて、衝《つ》いた→ついた、明り→明かり、宜敷《よろしく》→よろしく、御取計い→お取り計らい、紹介する→(句点付加)、人なり→(句点追加)、そうだから→(読点付加)、房々→ふさふさ、大方→おおかた、お尋ね→お訪ね、五〇一〇→5010、蠣殻町《かきがらちょう》→蛎殻町
3 其処→そこ、就《つ》いて→ついて、只今《ただいま》→ただ今、懸って→かかって、甚《はなは》だ→はなはだ、差支《さしつか》え→さしつかえ、始めて→初めて,フイルム→フィルム、お尋ね→お訪ね、要件→用件
4 云(って)→言(って)、如何《いかが》→いかが、戴き→いただき、私《ひそ》かに→ひそかに、分る→分かる、御尤《ごもっと》も→ごとっとも、ポッケット→ポケット、要件→用件
5 肩掛→肩掛け、或る→ある、就いて→ついて、懸る→かかる、戴け→いただけ、手套《てぶくろ》→手袋、己→おれ、却《かえ》って→かえって、追っ駈け→追っかけ、何ぼ→なんぼ、厭な→いやな、積り→つもり
6 其処→そこ、分る→分かる、又→また、分り→分かり、理窟《りくつ》→理屈、尋ねて→訪ねて、ポッケット→ポケット、気持→気持ち、積り→つもり、無論→むろん
7 打《ぶ》つかった→ぶつかった
8 戴(き)→いただ(き)、分り→分かり、大凡《おおよそ》→おおよそ、心当り→心当たり、気持→気持ち、打《ぶ》つかった→ぶつかった、分らない→分からない
9 戴き→いただき、分って→分かって、何卒《なにとぞ》→なにとぞ
10 這入(った)→入(った)、明《あ》くる→あくる
11 御尤《ごもっと》も→ごとっとも、己→おれ、勿論→もちろん、チブス→チフス、大そう→たいそう、いらしった→いらした、疾《と》うに→とうに
12 就《つ》いて→ついて、チブス→チフス、こうッと→ええと(当時は考えがまとまらないときに「こうっと/こうと」と言う場合があった)、風《かぜ》→風邪、下らなかった→下がらなかった
13 又→また、チブス→チフス、極《ご》く→ごく、一遍→いっぺん、二た月→ふた月、立ない→経たない、即ち→すなわち、明くる→あくる、罹り→かかり
14 又→また、瓦斯《ガス》→ガス、塩梅→あんばい、こうッと→ええと、弛んで→ゆるんで、お会い→お遭い、好い→良い
15 就《つ》いて→ついて、這入り→入り、擦《かす》り傷《きず》→かすり傷、割りに→割に
16 し易《やす》い→しやすい
17 勿論→もちろん、分り→分かり、見て貰う→見てもらう、いらしった→いらした、拘らず→拘わらず、始まり立て→始まりたて
18 分って→分かって、一と月→ひと月、曝《さら》される→さらされる
19 其処→そこ、又→また、満更→まんざら、孰方《どっち》→どっち、仮りに→仮に、孰れ→どれ、黴菌《ばいきん》→ばい菌、然《しか》るに→しかるに、無論→むろん
20 就《つ》いて→ついて、又→また、罹《かか》(って)→かか(って)、起す→起こす、恢復《かいふく》→回復、極まって→決まって、擦り傷→かすり傷、易い→やすい、択《えら》ばれた→選ばれた、易い→やすい、会いました→遭いました
21 唯→ただ、何処→どこ、只今《ただいま》→ただ今、理窟《りくつ》→理屈、聞え→聞こえ、択《えら》ばれた→選ばれた、外《ほか》の→ほかの、いらいった→いらした、分り→分かり
22 分り→分かり、黴菌《ばいきん》→ばい菌、理窟→理屈、脱《ぬ》け→ぬけ
23 寧ろ→むしろ、其処→そこ、……………(三点リーダ文字5回)→……(三点リーダ文字2回)、いらしった→いらした、択ばれた→選ばれた、外《ほか》の→ほかの、擦り傷→かすり傷、拘《かかわ》らず→拘わらず
24 外のお客→ほかのお客、更に→さらに、或る→ある、何処→どこ、擦り傷→かすり傷、真直ぐ→真っ直ぐ、果して→果たして、分らなく→分からなく、起った→起こった、直った→治った
25 或る→ある、又→また、択ばれ→選ばれ、罹(った)→かか(った)、罹り易い→かかりやすい、二た月→ふた月、いらしった→いらした、極《ご》く極く→ごくごく、直り→治り、移(される)→うつ(される)、その物→そのもの
26 況《いわ》んや→いわんや、或(ルビ=あるい)は→あるいは、或る→ある、這入る→入る、満更《まんざら》→まんざら、最早《もは》や→もはや
27 其処→そこ、或る→ある、又→また、知《し》らず識《し》らず→知らず知らず、誂《あつら》え→あつらえ、択《えら》ぶ→選ぶ、お分り→お分かり、無論→むろん
28 一と月→ひと月、捜《さが》し出して→探し出して、殖《ふ》え→増え、集って→集まって、蒙《こうむ》る→こうむる、幾つ→いくつ
29 然《しか》るに→しかるに、殖やして→増やして、嗜《たしな》む→たしなむ、香《にお》い→匂い、生れつき→生まれつき
30 チブス→チフス、風《かぜ》→風邪、易い→やすい、罹り易い→かかりやすい、択んだ→選んだ、頻《しき》りに→しきりに、喰べ→食べ、一と月→ひと月
31 亜米利加→アメリカ、勿論→もちろん、チブス→チフス、喰わせる→食わせる、齎《もたら》し→もたらし、殆ど→ほとんど、起し→起こし、度毎《たびごと》→たび毎、生憎→あいにく、罹らなかった→かからなかった、相変らず→相変わらず、毎《ごと》に→ごとに
32 取り憑か→取りつか、果して→果たして、罹(り)→かか(り)、嗽《うが》い→うがい、拵《こしら》