明治元年、徳川慶喜が戦いに敗れて江戸へ逃れると、各都市は無政府状態に陥った。そのため大阪は薩摩藩、兵庫は長門藩、堺は土佐藩が取り締まる朝命が出ると、秩序は回復した
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【入力文コード】 | IA04240 |
【投稿】 | TypetrekJ さん (ITA03016, 性別非公開) |
【公開日】 | 2024-09-06 10:43 (修正 2024-10-01 10:14) |
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漢字 | ひらがな | カタカナ | 英字 | 数字 | 句読点・ 記号 | 合計 | |
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文字数 | 181 | 152 | 0 | 0 | 0 | 30 | 363 |
文字含有率 | 49.9% | 41.9% | 0% | 0% | 0% | 8.3% | - |
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【追加情報】
堺事件
森鴎外
底本:「阿部一族・舞姫」新潮文庫、新潮社
1968(昭和43)年4月20日発行
1979(昭和54)年8月15日24刷
入力:j_sekikawa
校正:小林繁雄
2001年3月12日公開
2001年6月30日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
○TypetrekJ による修正点
・「云う」等については、人が言葉を発する場合には「言う」に、それ以外の場合には「いう」と変更しました。
・敬意を示す「御」については、かなに直すことがおかしいものを除き、「お」「ご」「おん」など読みに変更しました。
1 跡で→後で、取り締る→取り締まる、先ず→まず、這入り→入り、目附→目付、恢復《かいふく》→回復、又→また、歳《とし》→年、遁《のが》れた→逃れた、鎖《とざ》された→閉ざされた、匿《かく》れ→隠れ、二月の初→二月の初め、辺→辺り、捜し→探し
2 碇泊→停泊、往手《ゆくて》→行く手、随《したが》えて→従えて、若《も》し→もし、前以て→前もって、来掛かった→来かかった、共に→ともに、無い→ない
3 暮方《くれがた》→暮れ方、廉立《かどだ》った→かど立った、籠《こも》る→こもる、聴かない→きかない、往った→行った、て見ると→てみると
4 追い掛けた→追いかけた、附いて→付いて、廻番→回り番、打ち卸《おろ》された→打ちおろされた、仰向→仰向け、目当に→目当てに
5 先ず→まず、又→また、蹴《けっ》て→蹴って、勿論《もちろん》→もちろん、懐《いだ》いて→いだいて、初から→初めから、賜わって→賜って
6 這入った→入った、往く→行く、遣《や》った→やった、わたくし共→わたくしども、預り→預かり、若し→もし、お使下さい→お使い下さい
7 又→また、精《くわ》しく→詳しく、届書→届け書、御訊問《ごじんもん》→ご訊問、取締→取り締まり、往った→行った
8 目附→目付、京都詰→京都詰め、徙《うつ》らせた→移らせた、見舞→見舞い、共に→ともに、出入→出入り
9 Venus→ヴェニュス(表記の統一)、Leon Roche→レオン・ロッシュ(入力の簡素化)、附いて→付いて、於いて→おいて、已《や》む→やむ
11 附いて→付いて、丁度→ちょうど、遂に→ついに、指図通→指図通り、我荷物→我が荷物、遠足留《えんそくどめ》→遠足留め、通→通り、聞えた→聞こえた、寧《むしろ》→むしろ、好い→よい
12 目附→目付、這入った→入った、名告《なの》った→名のった、この度《たび》→このたび、逼《せま》り→せまり、於いては→おいては、甚だ→はなはだ、穏に→穏やかに、畢《おわ》って→終わって、付→付き
13 この度《たび》→このたび、籤引《くじびき》→くじ引き、目附→目付、籤→くじ、当った→当たった、坐る→座る、披《ひら》いて→開いて、初《はじめ》→はじめ、恠《あやし》み→あやしみ、好いか→よいか、詣《まい》って→参って、往った→行った、来合せた→来合わせた
14 共に→ともに、くじ引→くじ引き、初→初め、分れた→分かれた、当った→当たった、纏《まと》めて→まとめて
15 籤→くじ、附いて→付いて、又→また、暇乞《いとまごい》→暇乞い、忽《たちま》ち→たちまち、積→積もり、打首→打ち首、寐《ね》る→寝る、当てた→宛てた、好い→よい
16 打首→打ち首、好(い)→よ(い)、附いた→付いた、起(して)→起こ(して)、遣ろう→やろう、廻した→回した、成程→なるほど、是非→ぜひ、取次→取り次ぎ、詰所→詰め所、申出→申し出、お構《かまい》→お構い、耻辱《ちじょく》→恥辱、出入→出入り、逢いたい→会いたい
17 お構《かまい》→お構い、取次→取り次ぎ、於いて→おいて、果して→果たして、畢《おわ》る→終わる、就いては→ついては、者共→者ども
18 這入った→入った、思召→思し召し、働らく→働く、依って→よって、領解《りょうかい》→了解、当る→当たる、御示下さい→お示し下さい、凄《すさま》じく→凄まじく、和《やわら》げた→和らげた、聞える→聞こえる
19 頗《すこぶ》る→すこぶる、只今→ただ今、申条《もうしじょう》→申し条、就いて→ついて、良《やや》→やや、抑々《そもそも》→そもそも、又→また、この度→このたび、於て→おいて、お越になり→お越しになり、お出に→お出でに、通→通り、穏かに→穏やかに、振舞ったら→振る舞ったら、就いては→ついては、難有く→有り難く、斥《さ》した→さした、共→とも、辱《はずか》しめらるれば→辱めらるれば、お受→お受け
20 互に→互いに、代って→代わって、見合せて→見合わせて、依って→よって、難有く→有り難く、お受→お受け、就いて→ついて、お願→お願い、思出→思い出、酌取《くみとり》→くみ取り、取扱い→取り扱い、申分→申し分、尤《もっと》も→もっとも、取扱い→取り扱い、一重《ひとかさね》→ひと重ね、然らば→しからば、聞済→聞き済み、是非共→是非とも、只今→ただ今、置かせられて→おかせられて、置かれる→置かれる、又良暫く→またやや暫く
21 快よく→快く、寐て→寝て、者共→者ども、這入った→入った、喙《くちばし》→くちばし、悲んだ→悲しんだ、聞《きか》せ→聞かせ、始めて→初めて、逢う→会う
22 往く→行く、附く→付く、一寐入→ひと寝入り、爾余《じよ》→自余、纏った→まとった、舁《か》き→かき、持鑓《もちやり》→持ち槍、竪《た》て→立て、賜わった→賜った
23 後押《あとおさえ》→後押さえ、又→また、就いて→ついて、凡《およ》そ→およそ、一人々々→一人一人、捲(か)→巻(か)、お望→お望み、取扱→取り扱い、忝《かたじけの》う→かたじけのう、差し構《さしかまい》ない→差し構いない
24 兼《かね》て→かねて、別《わかれ》→別れ、惜む→惜しむ、欷歔《すすりなき》→すすり泣き、聞える→聞こえる、繞《めぐ》らし→めぐらし、舁き入れ→かき入れ、横付→横付け、筵《むしろ》→むしろ
25 起った→起こった、馬廻格《うままわりかく》→馬回格、生れた→生まれた、嗜《たしなみ》→嗜み、腹稾《ふっこう》→腹稿
26 ・漢詩(七言絶句)について、書き下し文に改め、句毎に改行しました。
「|除却妖氛答国恩《ようふんをじょきゃくしこくおんにこたう》。|決然豈可省人言《けつぜんあにじんげんをせいすべけんや》。|唯教大義伝千載《ただたいぎをしてせんざいにつたえしむ》。|一死元来不足論《いっしがんらいろんずるにたらず》」
↓
妖ふんを除却し国恩に答う。
決然あに人言を省すべけんや。
ただ大義をして千載に伝えしむ。
一死元来論ずるに足らず
勿論→もちろん、甚だ→はなはだ、就いては→ついては、でて見ると→出てみると、目を着けて→目をつけて、暇乞→暇乞い、撞いて見たい→撞いてみたい、雑沓《ざっとう》→雑踏、中間《なかま》→仲間
27 縋った→すがった、附けた→付けた、争→争い、罷《や》める→やめる、好く→よく、跡に→後に、中間→仲間、集って→集まって
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堺事件
森鴎外
底本:「阿部一族・舞姫」新潮文庫、新潮社
1968(昭和43)年4月20日発行
1979(昭和54)年8月15日24刷
入力:j_sekikawa
校正:小林繁雄
2001年3月12日公開
2001年6月30日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
○TypetrekJ による修正点
・「云う」等については、人が言葉を発する場合には「言う」に、それ以外の場合には「いう」と変更しました。
・敬意を示す「御」については、かなに直すことがおかしいものを除き、「お」「ご」「おん」など読みに変更しました。
1 跡で→後で、取り締る→取り締まる、先ず→まず、這入り→入り、目附→目付、恢復《かいふく》→回復、又→また、歳《とし》→年、遁《のが》れた→逃れた、鎖《とざ》された→閉ざされた、匿《かく》れ→隠れ、二月の初→二月の初め、辺→辺り、捜し→探し
2 碇泊→停泊、往手《ゆくて》→行く手、随《したが》えて→従えて、若《も》し→もし、前以て→前もって、来掛かった→来かかった、共に→ともに、無い→ない
3 暮方《くれがた》→暮れ方、廉立《かどだ》った→かど立った、籠《こも》る→こもる、聴かない→きかない、往った→行った、て見ると→てみると
4 追い掛けた→追いかけた、附いて→付いて、廻番→回り番、打ち卸《おろ》された→打ちおろされた、仰向→仰向け、目当に→目当てに
5 先ず→まず、又→また、蹴《けっ》て→蹴って、勿論《もちろん》→もちろん、懐《いだ》いて→いだいて、初から→初めから、賜わって→賜って
6 這入った→入った、往く→行く、遣《や》った→やった、わたくし共→わたくしども、預り→預かり、若し→もし、お使下さい→お使い下さい
7 又→また、精《くわ》しく→詳しく、届書→届け書、御訊問《ごじんもん》→ご訊問、取締→取り締まり、往った→行った
8 目附→目付、京都詰→京都詰め、徙《うつ》らせた→移らせた、見舞→見舞い、共に→ともに、出入→出入り
9 Venus→ヴェニュス(表記の統一)、Leon Roche→レオン・ロッシュ(入力の簡素化)、附いて→付いて、於いて→おいて、已《や》む→やむ
11 附いて→付いて、丁度→ちょうど、遂に→ついに、指図通→指図通り、我荷物→我が荷物、遠足留《えんそくどめ》→遠足留め、通→通り、聞えた→聞こえた、寧《むしろ》→むしろ、好い→よい
12 目附→目付、這入った→入った、名告《なの》った→名のった、この度《たび》→このたび、逼《せま》り→せまり、於いては→おいては、甚だ→はなはだ、穏に→穏やかに、畢《おわ》って→終わって、付→付き
13 この度《たび》→このたび、籤引《くじびき》→くじ引き、目附→目付、籤→くじ、当った→当たった、坐る→座る、披《ひら》いて→開いて、初《はじめ》→はじめ、恠《あやし》み→あやしみ、好いか→よいか、詣《まい》って→参って、往った→行った、来合せた→来合わせた
14 共に→ともに、くじ引→くじ引き、初→初め、分れた→分かれた、当った→当たった、纏《まと》めて→まとめて
15 籤→くじ、附いて→付いて、又→また、暇乞《いとまごい》→暇乞い、忽《たちま》ち→たちまち、積→積もり、打首→打ち首、寐《ね》る→寝る、当てた→宛てた、好い→よい
16 打首→打ち首、好(い)→よ(い)、附いた→付いた、起(して)→起こ(して)、遣ろう→やろう、廻した→回した、成程→なるほど、是非→ぜひ、取次→取り次ぎ、詰所→詰め所、申出→申し出、お構《かまい》→お構い、耻辱《ちじょく》→恥辱、出入→出入り、逢いたい→会いたい
17 お構《かまい》→お構い、取次→取り次ぎ、於いて→おいて、果して→果たして、畢《おわ》る→終わる、就いては→ついては、者共→者ども
18 這入った→入った、思召→思し召し、働らく→働く、依って→よって、領解《りょうかい》→了解、当る→当たる、御示下さい→お示し下さい、凄《すさま》じく→凄まじく、和《やわら》げた→和らげた、聞える→聞こえる
19 頗《すこぶ》る→すこぶる、只今→ただ今、申条《もうしじょう》→申し条、就いて→ついて、良《やや》→やや、抑々《そもそも》→そもそも、又→また、この度→このたび、於て→おいて、お越になり→お越しになり、お出に→お出でに、通→通り、穏かに→穏やかに、振舞ったら→振る舞ったら、就いては→ついては、難有く→有り難く、斥《さ》した→さした、共→とも、辱《はずか》しめらるれば→辱めらるれば、お受→お受け
20 互に→互いに、代って→代わって、見合せて→見合わせて、依って→よって、難有く→有り難く、お受→お受け、就いて→ついて、お願→お願い、思出→思い出、酌取《くみとり》→くみ取り、取扱い→取り扱い、申分→申し分、尤《もっと》も→もっとも、取扱い→取り扱い、一重《ひとかさね》→ひと重ね、然らば→しからば、聞済→聞き済み、是非共→是非とも、只今→ただ今、置かせられて→おかせられて、置かれる→置かれる、又良暫く→またやや暫く
21 快よく→快く、寐て→寝て、者共→者ども、這入った→入った、喙《くちばし》→くちばし、悲んだ→悲しんだ、聞《きか》せ→聞かせ、始めて→初めて、逢う→会う
22 往く→行く、附く→付く、一寐入→ひと寝入り、爾余《じよ》→自余、纏った→まとった、舁《か》き→かき、持鑓《もちやり》→持ち槍、竪《た》て→立て、賜わった→賜った
23 後押《あとおさえ》→後押さえ、又→また、就いて→ついて、凡《およ》そ→およそ、一人々々→一人一人、捲(か)→巻(か)、お望→お望み、取扱→取り扱い、忝《かたじけの》う→かたじけのう、差し構《さしかまい》ない→差し構いない
24 兼《かね》て→かねて、別《わかれ》→別れ、惜む→惜しむ、欷歔《すすりなき》→すすり泣き、聞える→聞こえる、繞《めぐ》らし→めぐらし、舁き入れ→かき入れ、横付→横付け、筵《むしろ》→むしろ
25 起った→起こった、馬廻格《うままわりかく》→馬回格、生れた→生まれた、嗜《たしなみ》→嗜み、腹稾《ふっこう》→腹稿
26 ・漢詩(七言絶句)について、書き下し文に改め、句毎に改行しました。
「|除却妖氛答国恩《ようふんをじょきゃくしこくおんにこたう》。|決然豈可省人言《けつぜんあにじんげんをせいすべけんや》。|唯教大義伝千載《ただたいぎをしてせんざいにつたえしむ》。|一死元来不足論《いっしがんらいろんずるにたらず》」
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妖ふんを除却し国恩に答う。
決然あに人言を省すべけんや。
ただ大義をして千載に伝えしむ。
一死元来論ずるに足らず
勿論→もちろん、甚だ→はなはだ、就いては→ついては、でて見ると→出てみると、目を着けて→目をつけて、暇乞→暇乞い、撞いて見たい→撞いてみたい、雑沓《ざっとう》→雑踏、中間《なかま》→仲間
27 縋った→すがった、附けた→付けた、争→争い、罷《や》める→やめる、好く→よく、跡に→後に、中間→仲間、集って→集まって
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