風の強い二学期最初の日、田舎の小学校におかしな少年が転校してきた。伝説の風の神の子、又三郎か? 子供らの交流を幻想を混じえて描く児童文学の名作
- IA00879 (2020-06-18 評価=3.00)
嘉助は道に迷えば、又三郎もおれも死ぬばかりだ、とつぶやきました。にわかに黒い道が消え、強い風が吹いてきました。嘉助はとうとう草の中に倒れて眠ってしまいました - IA00882 (2020-06-19 評価=4.00)
一郎が「びっくりしたなあ」と言うと、三郎はうなずきました。稲光りがひらめく中を歩いて行くと、おじいさんが立っていて、草の囲いの中に案内してくれました - IA00883 (2020-06-19 評価=4.00)
おじいさんはみんなに団子を食べさせてくれました。遠くまで行ったと聞いて、おじいいさんは驚いていました。雨はやまず、雨が漏ってきました - IA00884 (2020-06-19 評価=3.00)
雨が晴れ、霧も切れ、日が差しました。みんなは疲れて野原を下り、三郎は湧き水のところでお父さんの小屋のほうへ帰りました - IA00885 (2020-06-21 評価=3.00)
■9月6日(火)■ 耕助が嘉助にヤマブドウとりに行こうと言ったので、嘉助が三郎を誘いました。耕助は嫌がりましたが、三郎は北海道ではたくさん取ったことがあると言いました - IA00886 (2020-06-21 評価=4.00)
学校が終わると、六人で上流のほうに歩いて行きました。通りかかったたばこ畑で三郎が葉を一枚むしったので、一郎が葉を管理してる専売局にしかられるぞと注意しました - IA00887 (2020-06-21 評価=3.00)
耕助が「知らなくだって駄目だ、弁償するんだ」と意地悪く言うと、三郎は葉を地面に置きました。一郎が促してみんなは歩き出しましたが、耕助は不満そうです - IA00888 (2020-06-21 評価=5.00)
みんなはヤマブドウ取りに一生懸命でしたが、三郎は木に登って栗を取っていました。そのうち耕助に三郎のいる栗の木からしずくがざっと落ちました - IA00889 (2020-06-22 評価=5.00)
再度、耕助がしずくを浴びたので、耕助は木の向こうにいた三郎を非難しました。しかし、三郎は風だと言って譲らず、耕助は三郎なんかいなくていい、と悪態をつきました - IA00890 (2020-06-22 評価=4.00)
耕助は「お前みたいな風は世界中にいらない」とさらに二回繰り返すと、三郎が「風がない方がいい場合を一つづつ答えろ」と反撃します。耕助は考えて「傘を壊す」と言いました - IA00891 (2020-06-22 評価=3.00)
耕助は木を折ったり、船を転覆させたり、家を壊したり、灯りを消す、などと答えました。しかし詰まってきて、とうとう「風車も壊す」と言ってしまいました - IA00892 (2020-06-22 評価=4.00)
三郎は風車は風を悪く思っていない、と大笑いし、みんなも笑いました。そのうち耕助も忘れて笑い、三郎も謝ったので、みんな機嫌を直しそれぞれ家に帰りました - IA00893 (2020-06-23 評価=3.00)
■9月7日(水)■ 午後を過ぎると夏のように暑くなりました。授業が済むと嘉助が三郎を誘って、谷川の河原に泳ぎに行きました - IA00894 (2020-06-23 評価=3.00)
みんなの泳ぎを見て笑っている三郎を一郎が見とがめました。三郎が「お前達の泳ぎ方はおかしいや」と言ったので、一郎はむっとして泳ぎはやめ、石取りをすることにしました - IA00895 (2020-06-23 評価=3.00)
一郎が白い石を川に投げ込み、皆が潜って取ろうとしますが息が続きません。三郎も参加しましたが、できなかったので皆笑いました。そのとき四人の大人が向こう岸に来ました - IA00896 (2020-06-23 評価=5.00)
一郎が木の上から「発破だから気づかないふりして、下流に下がれ」と言いました。向こう岸では坑夫の庄助が砂利の上に座って煙草に火をつけると、腹かけから何か出しました - IA00897 (2020-06-24 評価=4.00)
庄助が手に持ったものに火をつけて木の下に投げ込むと、爆発して水が盛りあがってきいんと鳴りました。男たちは魚を取り始め、みんなも流れてきた魚を捕まえて大喜びです - IA00898 (2020-06-24 評価=3.00)
発破の音で人が集まって来ました。三郎がフナを二匹返しに行くと、庄助は「変わった奴だ」と言って上流へ歩き去り、耕助がフナを取り戻したのでみんなはどっと笑いました