入力文リスト
<
女生徒 (太宰治) 78分割入力文の数= 78 <<   1  2  3  4   >>

思春期の少女の揺れ動く心理と自意識をモノローグ形式で描く太宰治の代表作の一つ。他者や社会との関わりに悩む少女の一日を描いた異色作

作家や目的で選ぶ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    454
    IA00943 (2020-07-16 評価=3.33)

    私たちには、自身の行くべき最善の場所がおぼろげながら判っている。だけど生活の上に具現するのは難しいから、多くの人の通る路を進むのが利巧と思ってしまうのだ
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    458
    IA00944 (2020-07-16 評価=3.33)

    学校の修身(道徳科目)と世の中の掟とは、すごく違っている。嘘をつかない人はきっと敗北者になるだろう。だけど母や皆に反対してまで自分の考え方を押し通すのはおっかない

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    417
    IA00945 (2020-07-16 評価=3.33)

    私は洋服一枚作るのにも、人々の思惑を考えてしまう。自分の個性を愛しているけれども、大勢の人が集まると卑屈になって、つい気持ちと離れたことを言ってしまう
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    385
    IA00946 (2020-07-16 評価=4.00)

    席が空いたので割りこむ。左隣のおばさんは顔は綺麗だが厚化粧で、ぶちたいほど厭だ。向かいの若いサラリーマンたちも覇気が無さそうだ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    334
    IA00947 (2020-07-18 評価=4.00)

    二、三日前から、庭の手入れに来る植木屋さんの顔が目にちらつく。顔の感じが思索家みたいで、色は黒くしまり目がよい。黒いソフト帽をかぶった顔は植木屋には惜しい
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    331
    IA00948 (2020-07-18 評価=3.50)

    道具を包んできた風呂敷は、植木屋さんが初めて来た大掃除の日にお母さんからもらったものだ。可愛い風呂敷。誰か見つめてくれれば、お嫁に行く事に決めてもいいのに

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    433
    IA00949 (2020-07-18 評価=4.50)

    本能という言葉には気が狂いそうになる。なぜ私たちは自分だけで満足し、自分だけを愛していけないのだろう。けれども、真実は自分が厭だと思っている所にあるかも知れない
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    315
    IA00950 (2020-07-18 評価=3.50)

    もう、お茶の水。いま過ぎたことを、いそいで思いかえそうと努めたけれど、いっこうに思い浮かばない。いま、は遠くへ飛び去って、あたらしい「いま」が来ている

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    374
    IA00951 (2020-07-19 評価=4.00)

    けさの小杉先生は綺麗。学校の先生なんてさせておくの惜しい女のひとだ。だけど、お話は、どうしてこんなに固いのだろう。頭がわるいの? 悲しくなっちゃう
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    474
    IA00952 (2020-07-19 評価=3.33)

    愛国心の話はつまらなかったが、お昼御飯はお化け話や久原房之助の話で盛り上がった

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    476
    IA00953 (2020-07-19 評価=3.33)

    午後の図画の時間に、きょうも伊藤先生の絵のモデルになる。先生と二人で向かい合っていると、とても疲れる。理屈が多すぎる。ハッキリしない人だ
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    484
    IA00954 (2020-07-19 評価=3.66)

    先生のモデルになってる間も自然になりたい、素直になりたいと祈ってる。こんな心の汚いモデルの画はきっと落選だ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    356
    IA00955 (2020-07-20 評価=3.66)

    立っているとお金が欲しくなる。疲れた。放課後はお寺の娘のキン子さんとハリウッド美容院に行く。頼んだようにできていないので、がっかり
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    419
    IA00956 (2020-07-20 評価=4.00)

    キン子さんは「このまま見合いに行こうかしら」「お寺の娘はお寺へお嫁入りするのがいい」と言って私を驚かせる。席が隣というだけなのに、私を一番の親友だと言っている

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    319
    IA00957 (2020-07-20 評価=3.33)

    キン子さんと別れてバスの中でいやな女のひとを見た。服や髪が乱れていて赤黒い顔をし、大きいおなかをしていて、ときどき一人でにやいや笑っている
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    337
    IA00958 (2020-07-20 評価=3.33)

    電車で隣り合わせた厚化粧のおばさんを思い出す。女はいやだ。いっそこのまま少女のまま死にたくなる。重い病気になって滝のような汗を流したら清浄になれるかも知れない

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    331
    IA00959 (2020-07-21 評価=3.33)

    バスから降りると、少しほっとした。きょうは、ひとつ、よそからはじめてこの田舎にやって来た人の真似をしてみよう
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    484
    IA00960 (2020-07-21 評価=3.33)

    私が神田あたりの下駄屋のお嬢さんで、生まれてはじめて郊外の土を踏む、と想像しながら、田舎道を歩く。けれども、なんだか淋しくなった

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    366
    IA00961 (2020-07-21 評価=3.33)

    このごろ自分がいけないのか、なぜだかいつでも何かにおびえている。草原に仰向けに寝転がってお父さんを呼んでみる。「お父さん、夕焼けの空が綺麗です」
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    397
    IA00962 (2020-07-21 評価=3.33)

    ピンクのもやは私のからだをふんわり包み、神々しい。「みんなを愛したい」と涙が出そうなくらい思う。そして美しく生きたいと思う