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女生徒 (太宰治) 78分割入力文の数= 78 <<   1  2  3  4   >>

思春期の少女の揺れ動く心理と自意識をモノローグ形式で描く太宰治の代表作の一つ。他者や社会との関わりに悩む少女の一日を描いた異色作

作家や目的で選ぶ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    344
    IA00963 (2020-07-22 評価=3.25)

    家へ帰り、井戸端で手足を洗う。さかなやさんが置いていった北海ものらしい魚を見て、北海道のお姉さんの家へ遊びに行った時のことを思い出す
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    396
    IA00964 (2020-07-22 評価=3.33)

    苫小牧のお姉さんは、夕方ひとり家の広い台所で、上手にお魚を料理していた。姉さんには子供もいて,私は甘えることができなかった。過ぎ去ったことはみんな懐かしい

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    406
    IA00965 (2020-07-22 評価=3.20)

    去年、井戸端のぐみの実をジャピイに食べさせたことを思い出して、名前を呼ぶと走って来た。でも、シッポを掴んだら手を柔らかく噛んだので頭を打った
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    465
    IA00966 (2020-07-22 評価=3.33)

    お父さんがいないとどこか大きい空席があるようだ。そう思いながら鏡を覗くと、きょうの私は頬紅もつけていないのに、可愛く見える

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    366
    IA00967 (2020-07-23 評価=3.33)

    前に住んでいた小金井の家が懐かしい。お父さんもいらしったし、お姉さんもいた。お母さんも若かった。ただ甘えていればよかったし、本当に楽しかった。
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    467
    IA00968 (2020-07-23 評価=3.66)

    でも私が大きくなると、甘えられなくなり、姉はお嫁に行ってしまった。今はお母さんと私だけで、お母さんはお父さんがいなくて淋しい事ばかり。私に父の代わりはできない

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    414
    IA00969 (2020-07-23 評価=3.33)

    私にはお母さんが可愛く感じるから大事にしようと思う。とはいえ、私が髪を伸ばして結えばお母さんは喜ぶだろうと思うけれど、そこまでするのは厭だな
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    426
    IA00970 (2020-07-23 評価=3.25)

    私はお母さんとこの家を愛しているのだから、お母さんも私を信じていればいい。きっと立派にやるのに。母さんは私を信頼しないで子供あつかいのまま

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    379
    IA00971 (2020-07-24 評価=3.25)

    お母さん、私はもう大人なのです。うちの経済のことなんかも打ち明けてください。そうすれば、しっかりしたつましい娘になります。いけない、お客様へ早く夕食を作らないと
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    469
    IA00972 (2020-07-24 評価=4.00)

    私の考案したロココ料理を作ろう。おいしくはないけれども、手数はいらず、経済的で食卓が豪華。お客様を眩惑させてごまかすことができるのだ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    411
    IA00973 (2020-07-24 評価=3.66)

    料理は、見かけが第一。だけど、いつも私はお料理して、あれこれ味をみているうちどうでもよくなってくる。結局不機嫌な顔をしてお客に料理を差し出すのだ
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    402
    IA00974 (2020-07-24 評価=3.66)

    今日の御客様は憂うつだ。大森の今井田夫妻に七歳の良夫。今井田さんは好男子なのに煙草の好みは悪く、夜学の先生。こういうプチ・ブル階級の人たちが一ばんよくない

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    438
    IA00975 (2020-07-25 評価=3.66)

    私は子供を可愛い、と嘘を言って皆をだましてるいるし、今井田夫妻のほうが清純かも知れない。だけど、奥さんは私のロココ料理にも無智な御世辞ばかり。むかむかする
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    455
    IA00976 (2020-07-25 評価=3.33)

    私は、じっとこらえて、無理に、にやにや笑って見せた。母まで夫婦の御機嫌をとっている。ばかにするなら帰ってください、と言いたかったけど、私はこらえた

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    480
    IA00977 (2020-07-25 評価=3.33)

    早く独りになりたかったので、片付けをはじめた。あんな人たちにへつらうのは厭だ。一生苦労せずにすむのだったら、わざわざ求めて苦労する必要なんて無い
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    459
    IA00978 (2020-07-25 評価=3.33)

    私には、自分の気持ちを殺して人につくすことはできない。でも奥さんになるなら、その人のために一生つくすのだと覚悟が決まるし、私だって立派にできる

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    390
    IA00979 (2020-07-26 評価=3.33)

    今井田さん、あつかましくお母さんを連れ出してお帰りになる。泣いてみたくなる。いとこの順二さんから前橋の連隊に転任するとの通知。厳酷に起居する規律はうらやましい
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    371
    IA00980 (2020-07-26 評価=4.00)

    何かするときに、ここからここまでという努力の限界を与えられたほうが、気持ちが助かる。制約があるほうが、かえって有り難いのだ

  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    331
    IA00981 (2020-07-26 評価=3.50)

    私など軍隊生活をすれば少しは、はっきりした美しい娘になれるかも知れない。順二さんの弟の新ちゃんはいい子で一番好きだけど、新ちゃんは失明して目が見えなくなった
  • 青春・恋愛
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    378
    IA00982 (2020-07-26 評価=3.50)

    新ちゃんはがんばって勉強して、テニスも水泳も得意だったのに、今の寂しさ苦しさはどんなだろう。それでも、新ちゃんが不平や悪口を言ったのを聞いたことがない