おぎん (芥川龍之介) 15分割 | 入力文の数= 15 |
江戸時代、弾圧の嵐の中で改宗を迫られる、隠れキリシタンの孫七夫婦と養女おぎん。究極の選択に直面した沈黙の中、少女はゆっくりと口を開く…
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江戸時代初期、天主の教え(キリスト教)を奉ずる者は見つかり次第、火あぶりや、はりつけになった。例えば、みげる弥兵衛は元和八年の秋、十一人の宗徒と火あぶりになった - IA02733 (2022-06-15 評価=4.00)
長崎の浦上に住む童女おぎんは、父母と共に大阪から流浪してきた。父母は天主の教え(キリスト教)を知らなかったので、仏教を信じていたが、やがて故人となった - IA02734 (2022-06-15 評価=3.00)
おぎんはまだ幼く、仏教を信じていなかった。そのため、山里村の「じょあん孫七」が彼女に洗礼を与え、「まりや」と名づけると、おぎんはキリスト教を信ずるようになった - IA02735 (2022-06-15 評価=3.00)
おぎんの心は実りの豊かな麦畑のように、イエスの復活などの秘跡を信じるようになった。やがて、おぎんは心優しい、じょあん孫七・なおすみ夫婦の養女となった - IA02736 (2022-06-16 評価=4.00)
おぎんは夫婦と一緒に、幸福に日を送り、断食や祈祷も怠らなかった。しかし、ある年のクリスマスの夜、何人かの役人がやって来て、禁じられている聖火や十字架を発見した - IA02737 (2022-06-16 評価=4.00)
さらに彼等は牛小屋で飼い桶の水(イエスの産湯)を見つけると、三人を捕らえた。彼等は代官の屋敷へ連行される間も、悪びれる様子もなく、クリスマスのお祈りを続けた - IA02738 (2022-06-17 評価=3.00)
三人は土牢に投げ込まれ、水責めや火責めなどにあわされたが、彼等は教えを捨てず、天国の門はもう一息と思っていた。おぎんの周囲には、夢ともつかず天使や聖徒が現れた - IA02739 (2022-06-17 評価=5.00)
おぎんは、キリスト誕生の洗礼式や、大天使がぶりえるを見た事がある。代官には彼等の考えは理解できず、一月ばかり土牢に入れた後、焼き殺す事にした - IA02740 (2022-06-19 評価=5.00)
三人は、墓地に隣接した村はずれの刑場に到着すると、罪状を読み上げられ、並んで太い角柱にくくりつけられたが、うずたかい薪を踏まえ、静かな顔をしていた - IA02741 (2022-06-19 評価=5.00)
刑場のまわりには大勢の見物人が取りまいていた。準備がすむと、役人が三人に天主の教えを捨てると言えば、すぐ縄目を赦すと言った。周囲は、見物人も含め完全に沈黙した