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メールストロムの旋渦 (ポー作,佐々木直次郎訳) 46分割入力文の数= 28 <<  1  2   >>

「メールストロムの旋渦(せんか)」は巻き込まれた大渦巻きから脱出する老人の物語。命を救う知的な想像力がなかなか見事で、引き込まれてしまう作品です

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  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    382
    IA05103 (2026-02-27 評価=4.00) NEW

    私と老人は、そびえ立つ岩の頂上にたどりついた。「三年ほど前に私は、どんな人間も遭ったことのないような恐ろしい目に遭ったのです」と、彼はとうとう話しだした
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    361
    IA05104 (2026-02-27 評価=5.00) NEW

    「恐ろしい体験のせいで、私は一日で髪が真っ白になり、神経が弱りました。この程度の崖の上でもめまいがする有様です」彼はそそり立った岩の絶壁を見下ろして言った

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    373
    IA05105 (2026-02-28 評価=4.00) NEW

    むしろ私のほうが恐怖で崖に近づくことができなかった。彼は「弱い心持ちは追っぱらってください。あの出来事がよく見渡せるようにあなたをここへ案内してきたのですから」と言った
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    358
    IA05106 (2026-02-28) NEW

    彼は話をつづけた。「私たちがいるのはノルウェーのノルドランド州、ロフォーデン地方。そしてヘルゼッゲン、雲の山という山のてっぺんに座っています。海の方をご覧なさい」

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    362
    IA05107 (2026-03-01) NEW

    眼のとどくかぎり、黒い絶壁がつらなっていた。五、六マイルほど離れた沖に、波濤に囲まれた荒れ果てた小島が見え、さらにその島と陸地の間に小さい岩石の島が見えた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    409
    IA05108 (2026-03-01) NEW

    風が強く、遠くの沖合に帆をちぢめた帆船が停船していた。老人は遠くの小島がヴァルー、小島と陸地の間にある小さな岩の島がモスケーという島だと言った

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    379
    IA05109 (2026-03-02) NEW

    老人は「水の様子の変化がわかりますか?」と尋ねた。私が水が轟音を発しているのに気づくと、波は不規則に急速に東の方へ流れる潮流に変わり、みるみるうちにすさまじく速くなった
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    413
    IA05110 (2026-03-02) NEW

    五分もたつと、ヴァルーまでの海は狂瀾怒濤をまき上げ、巨大な無数の渦となって旋回した。それからさらに四、五分たつと海面は徐々に穏やかになり、渦巻きが一つ一つ消えていった

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    386
    IA05111 (2026-03-03) NEW

    渦は直径1マイル以上もある円をなし、漏斗型の渦の内側は、黒い水の壁が約45度の傾斜で音を立てて目まぐるしくまわっている。私は「メールストロムの大渦巻きですね」と言った
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    426
    IA05112 (2026-03-03) NEW

    だが、彼は「ノルウェー人はモスケー・ストロムと言っております」と答えた。昔の僧侶のヨナス・ラムスの書物によると「ロフォーデンとモスケーとの間の水深は70メートルくらいで、

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    420
    IA05113 (2026-03-04) NEW

    晴天でも危険だが、満潮時には強い潮流が陸に向かい、退潮時はさらに激しくなる。渦巻きの凹みに吸い込まれると岩礁に打ち砕かれてしまうので、近寄ってはならない」と記載されていた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    426
    IA05114 (2026-03-04) NEW

    また、鯨の群れなどが巻き込まれた事もある。巻き込まれた木の幹は、渦巻きの底の岩石で、折れ砕かれてしまう。潮流は干満により6時間ごとに高潮・引き潮となる、とあった

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    394
    IA05115 (2026-03-05) NEW

    水深をどうして確かめたのかはわからないが、山の頂から見る限り、渦巻きの中心はもっと深いに違いない。現存の最大の戦闘艦も巻き込まれれば、姿を消すと思われた
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    420
    IA05116 (2026-03-05) NEW

    一般には「満潮および干潮の際上下する波濤が暗礁の角に当たって、強力な渦巻きを発生する」と『大英百科全書』にもあり、以前は渦が地球を貫く深淵につながっていると想像されていた

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    415
    IA05117 (2026-03-06) NEW

    その説は多くのノルウェー人が信じていたそうだ。確かに渦にはなるほどと思わせる迫力があったが、彼自身は信じていないと言った。そして風が弱く静かな岩陰で話をしよう、と私を誘った
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    412
    IA05118 (2026-03-06) NEW

    岩陰で彼は話しはじめた。「私と二人の兄弟は70トンの漁船で、他の漁師と異なりいつもヴァルーに近い場所で漁をしていました。安全な場所より上等な魚がたくさんとれたからです

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    343
    IA05119 (2026-03-07) NEW

    命を賭け、勇気を資本にしていたわけです。私どもは15分間の潮のよどみを利用して、モスケー・ストロムの海峡を横ぎり漁をしました。もちろん毎回確かな横風があることを確認しました
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    395
    IA05120 (2026-03-07) NEW

    それでも無風で一晩錨を下ろしていたこともありました。海峡が荒れて一週間近く留まった漁場で餓死しそうになった時には、逆潮流でフリーメンの風下に押し流されて助かりました

  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    416
    IA05121 (2026-03-08) NEW

    潮のよどみに一分遅れて胆を冷やしたり、風が弱くて望みどおりに進めなかったり何度も難儀にあいました。危険な仕事なので、兄の息子など若い連中をひき入れようとは思いませんでした
  • ミステリ
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    379
    IA05122 (2026-03-08) NEW

    三年前の18XX年7月18日、恐ろしい台風が吹き荒れました。その日は午後遅くまで穏やかな西南の風で陽も照っていました。三人で例の島の方へ渡ると大漁で、錨を上げたのは七時でした