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河童 (芥川龍之介) 71分割入力文の数= 71 <<  1  2  3  4   >>

「河童(かっぱ)」は、若い男が摩訶不思議な河童の世界に入り込む冒険譚。的確な人間観察をベースに社会を鋭く風刺する、芥川龍之介渾身の代表作です

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  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    561
    IT00070 (2017-09-30 評価=4.40)

    ■序■ 芥川龍之介の代表作「河童(どうか Kappa と発音してください)」序では、精神病院の患者の男が、摩訶不思議な河童の超常世界について語り始めます
  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    475
    IT00071 (2017-09-30 評価=4.50)

    ■一■ 三年前の夏のこと、僕はリュック・サックを背負い、上高地の温泉宿から穂高山へ登ろうとしました。しかし、穂高山へ登る道は濃い霧に覆われていました

  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    487
    IT00073 (2017-10-07 評価=5.00)

    僕は水ぎわの岩に腰かけ、食事にとりかかりました。すると、僕の後ろにある岩の上で画にあるとおりの河童が一匹、珍しそうに僕を見おろしているのに気付きました
  • ファンタジー
    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    415
    IA00607 (2020-01-26 評価=4.50)

    僕は岩の上の河童へおどりかかりましたが、ひらりと身をかわされました。それから僕は遮二無二河童を追いつづけました

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    481
    IA00608 (2020-01-28 評価=4.00)

    河童が熊笹の中へもんどりを打つように飛び込んだので、僕は追いすがりました。しかし、穴でもあいていたのか、僕は深い闇の中へ転げ落ちました
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    466
    IA00609 (2020-01-28 評価=4.00)

    ■二■ 気がついてみると、僕は大勢の河童に取り囲まれており、鼻めがねをかけた河童の医者が聴診器を当てていました。僕は担架に乗せられ、医者の家にかつぎこまれました

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    466
    IA00610 (2020-01-28 評価=5.00)

    河童は我々人間が河童のことを知っているよりも人間のことを知っています。ある人間の道路工夫は偶然この国へ来て雌の河童を妻にめとり、死ぬまで住んでいたそうです
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    453
    IA00611 (2020-01-28 評価=4.00)

    僕は「特別保護住民」として医者のチャックの隣に住むことになり、いつも日暮れがたになると、チャックやバッグを迎え、河童の言葉を習いました

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    502
    IA00612 (2020-01-29 評価=5.00)

    ある日の暮れ、バッグが黙っていきなり立ち上がると、べろりと舌を出して蛙の跳ねるような気色を示しました。無気味に思い心配になりましたが、ただの悪戯でした
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    509
    IA00613 (2020-01-29 評価=4.00)

    ■三■ 河童は頭に短い毛と楕円形の皿があり、手足に水かきがあります。身長は一メートルくらいで体重は二十から三十ポンド。皮膚の色はカメレオンのように変わります

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    445
    IA00614 (2020-01-29 評価=5.00)

    この地下の国の温度は比較的低いのにもかかわらず、河童は着物を知らずにいます。また、カンガルーのような袋を腹に持っています
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    471
    IA00615 (2020-01-29 評価=5.00)

    ■四■ 一番不思議だったのは、河童は我々人間の真面目に思うことをおかしがり、我々人間のおかしがることを真面目に思う、とんちんかんな習慣です

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    538
    IA00616 (2020-01-30 評価=5.00)

    河童のお産は人間と同じですが、父親は生まれる前の腹の子供に、生まれたいかどうか尋ねます。生まれたくないと答えた子供は中絶されてしまいます
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    470
    IA00617 (2020-01-30 評価=5.00)

    三月目には「悪遺伝撲滅のために 不健全なる男女の河童と結婚せよ」と主張するポスターを見かけました。

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    510
    IA00618 (2020-01-30 評価=4.00)

    僕が人間世界では悪遺伝の撲滅など行われないことを話すと、ラップは「良家の令嬢が運転手に惚れたりするのは、無意識的に悪遺伝を撲滅しているのだ」と反論するのです
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    633
    IA00619 (2020-01-30 評価=4.00)

    ■五■ トックという詩人の河童は、「当たり前の河童の生活など莫迦げている、ことに家族制度は莫迦げている」と主張します

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    573
    IA00620 (2020-01-31 評価=4.00)

    トックは自分を超人(直訳では超河童)だという考えを持っており、芸術家たるものは、善悪を絶した超人でなければならぬと言います
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    544
    IA00621 (2020-01-31 評価=4.00)

    トックは自分を超人的恋愛家だと考えていますが、平和な家庭の団らんの様子を見ると、うらやましさを感じるとも言っています

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    529
    IA00622 (2020-01-31 評価=5.00)

    ■六■ 河童の恋愛は人間とは趣が異なり、正直な雌の河童は遮二無二雄を追いかけます。例えば、ラップという学生は追いかけられて何週間も僕の家に逃げこんでいました
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    633
    IA00623 (2020-01-31 評価=4.00)

    逆に雌の河童が雄に仕向けて、追いかけさせる事もあります。小さな雄の河童に追われている雌が別の大きな雄の河童に助けを求め、小さな河童が殺される様子も見かけました