舞台はパリ。モルグ街で発生した女性惨殺事件を、友人デュパンが鋭い分析力で推理する。史上初の本格推理小説としても有名な、ポーの代表作
- IA02543 (2022-04-01 評価=3.00)
チェスは深奥なゲームのように思われるが、鋭敏な人より集中力の強い人が勝つ。その反対にドラフツ(チェッカーゲーム)では明敏な人が利益を得ることになる - IA02544 (2022-04-01 評価=3.00)
分析家は相手の心を読み、誘ったり、せきたてて、相手を誤算させる方法を一目で見つける。ホイスト(トランプゲーム)は計算力を養うゲームだ - IA02545 (2022-04-02 評価=3.00)
チェスの名人はただチェスがうまいだけだが、ホイストの上手な人は事業でも成功する。正当な利益をもたらすつぼを知りぬいているからだ - IA02547 (2022-04-03 評価=4.00)
彼は相手の様子からゲームが継続できるか判断する。彼の知覚能力は札を出す際の相手の態度で真相に気付くので、他の連中は持ち札を全部さらしている状態と変わらないのだ - IA02548 (2022-04-03 評価=4.00)
分析家は必ず工夫がうまいが、工夫のうまい人がみな分析力があるとは限らない。分析力と工夫力には大きな相違がある。この物語はその好例となるだろう - IA02549 (2022-04-04 評価=4.00)
(■デュパンの紹介)私はデュパン氏という若い紳士と図書館で知り合いになった。彼は良家の出身だったが、不運な出来事で貧乏になり、節約生活を送っていた - IA02550 (2022-04-04 評価=4.00)
彼はフランス人らしく率直で、読書範囲も広く清新で、私の魂を燃え立たせた。私はフランス滞在中、彼と住むことにして、パリ郊外の淋しい場所にある崩れかけた邸を借りた - IA02551 (2022-04-05 評価=3.00)
家賃や家具の費用などは私が受け持ち、ただ二人だけで隠遁して暮らした。デュパンには夜を溺愛する奇癖があった - IA02552 (2022-04-05 評価=4.00)
朝、我々はよろい戸をしめてろうそくをともし、読み、書き、話し、夢想にふけった。そして本当の夜になると、一緒に街へ出かけ、夜が更けるまで精神的興奮を求めた - IA02554 (2022-04-06 評価=4.00)
ある夜、パレ・ロワイヤール付近の街を歩いていると、突然デュパンが「あいつは小男だから、小さいヴァリエテ寄席のほうが向くだろう」と言ったので、私は普通に返事をした - IA02555 (2022-04-07 評価=4.00)
だが、私ははっと驚き「どうして僕の考えが分かったんだ」と尋ねた。彼は「君は役者のシャンティリは、小柄で悲劇には不向きだ、と腹のなかで言っていたじゃないか」と答えた - IA02556 (2022-04-07 評価=4.00)
私は「どうやって僕の心のなかを見抜いたんだ」と大声を出した。「果物屋さ。さっき、君にぶつかっただろう?」と彼は答えたが、私には意味がわからなかった - IA02557 (2022-04-08 評価=4.00)
デュパンは「君は果物屋に衝突した後敷石を見て、敷石の積みあげ方→エピキュロス→ニコルズ博士→オリオン星座→シャンティリ、と連想しただろう」と言った。私はひどく驚いた - IA02558 (2022-04-08 評価=4.00)
「果物屋は、君を修繕中の敷石の山に押しやったから、君は石を踏んだ。君は足が痛かったらしく、不機嫌そうに見えた」 - IA02559 (2022-04-09 評価=4.00)
「君は舗道に切石が敷いてあるのを見て『截石法(ステレオトミー,石の積み方)』と呟いたように思えた。そして、君はさらに原子→エピキュロスの学説と連想すると思ったんだ」 - IA02560 (2022-04-09 評価=3.00)
「エピキュロスなら星雲宇宙開闢論。案の定、君は宇宙→オリオン座と連想して空を見た。ところで、ギリシャ神話のオリオンは出生時にはウリオンと名づけられていた」