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蟹工船 (小林多喜二) 148分割入力文の数= 84 <<  1  2  3  4  5   >>

プロレタリア文学の金字塔「蟹工船(かにこうせん)」。極寒の海で過酷な作業を強いられる労働者たちは搾取に耐えかね、連帯することにした……

作家や目的で選ぶ

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    投稿 TypetrekJさん
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    373
    IA04569 (2025-03-29 評価=3.00)

    本作は方言の使用等で読解の難しい小説として有名ですが、タイピング入力ならゆっくり読み解け、理解しやすくなります。資本家と闘う労働者の物語を、ぜひお試しください
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    442
    IA04570 (2025-03-29 評価=3.00)

    出港まぎわの蟹工船「博光丸(はっこうまる)」。函館の街が見えるデッキでは花札の箱を別の男に見せている漁夫がいる一方、船長は将軍のような恰好で煙草を吸っていた

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    投稿 TypetrekJさん
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    424
    IA04571 (2025-03-31 評価=3.00)

    雑夫(ざつふ/雑役夫)のいる船底では14-15歳の少年たちが騒いでいた。函館の貧民窟から来た少年が多いようだが秋田出身者もいる。日雇い労働者風の母親に林檎をむいてもらう少年もいる
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    投稿 TypetrekJさん
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    386
    IA04572 (2025-03-31 評価=3.00)

    息子の荷物を整理したり、子供をよろしくと他の少年にキャラメルを配っている母親もいる。母親同志で子供のことを話している者もいる

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    386
    IA04573 (2025-04-01 評価=3.00)

    夕張炭坑で7年も坑夫をしていた男がいた。この男はこの前のガス爆発で危うく死にかけ、坑夫が怖くなってヤマを下りたのだった
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    373
    IA04574 (2025-04-01 評価=3.00)

    トロッコはガス爆発の圧力でふっ飛び、彼は気を失った。気付くと監督らがガスを止める壁を作っていたが、その奥に救いを求める声が聞こえた。抗議しても無視された彼は坑道から逃げた

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    398
    IA04575 (2025-04-02 評価=3.00)

    それを聞いた若い漁夫は「ここだってそう変わらない」と言った。また、秋田・青森・岩手から来た元百姓たちは、家でいくら働いても食えないので、口減らしのために来ていた
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    文字数
    386
    IA04576 (2025-04-02 評価=3.00)

    彼等は金を貯めて内地に帰ろうと考えてはいるが、多くは函館や小樽で金を使い過ぎて内地に帰れず、再び安い給料で重労働につく。彼等は結局毎年同じことをやるのだ

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    374
    IA04577 (2025-04-03 評価=3.00)

    船に物売りに来ている女にちょっかいを出している男や、女を口説こうとする酔っ払い、女に「饅頭(まんじゅう)」などとシモネタを言う男もいる
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    文字数
    413
    IA04578 (2025-04-03)

    女に迫って失敗した話を笑いながらする酔った若い男もいる。冬の間ゴム靴会社で働いている職工は春仕事がなくなると海に出稼ぎに出ていた。その男は三年生きれれば有り難いと言っていた

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    423
    IA04579 (2025-04-04)

    様々な地域から素朴な漁夫が集まるのは、雇う側には都合がよかった(労働組合はそれを妨害しようとした)。サロンでは会社幹部、船長、監督、水上警察の署長らお偉方が酒を飲んでいる
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    投稿 TypetrekJさん
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    415
    IA04580 (2025-04-04)

    労働者たちの汚い寝床(糞壺)に漁業監督、船長、工場代理、雑夫長が下りてきて、監督がスピーチをはじめた。「蟹工船は国際的な事業だ。日本とロシアのどちらか偉いか、一騎打ちの戦いだ

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    358
    IA04581 (2025-04-07)

    ノロマなロシアには負けない。我らの漁業は日本国内の人口問題、食糧問題に重大な使命を持っているから、軍艦も守ってくれる。日本帝国の使命のため、命を的に働いてもらいたい
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    投稿 TypetrekJさん
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    408
    IA04582 (2025-04-07)

    日本帝国を売るような、流行のロシアの(共産主義の)真似は決してしないように」と監督は言った。駆逐艦の艦長は酔っ払って水兵に抱えられながら、艦に戻った

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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    424
    IA04583 (2025-04-09)

    ■二 船は函館を出発して北上した。稚内を通過する頃には雨になり、海にはうねりが出て来た。宗谷海峡に入ると、3000トン近い船がギクシャクし始めた
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    投稿 TypetrekJさん
    文字数
    434
    IA04584 (2025-04-09)

    雑夫(ざつふ)たちは船酔いに苦しんだ。舷窓からは樺太の山並みが波の合間に見えるだけで、船内には物が落ちる音や、たわむ音が機関の振動とともに響いていた

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    405
    IA04585 (2025-04-10)

    風は益々強くなり、マストは釣り竿のようにたわみ、船は大きな波に翻弄された。オホーツク海へ出ると、さらに寒さが刺し込んできた
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    投稿 TypetrekJさん
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    390
    IA04586 (2025-04-10)

    デッキがかぶった波はすぐ凍って、皆はデッキに張ったロープにぶら下がって作業をした。函館を同時に出港した他の蟹工船とも離れ離れになり、殆ど見えなくなっていた

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    441
    IA04587 (2025-04-11)

    蟹工船には小型の漁船「川崎船」を八隻のせていたが、監督の浅川は川崎船は労働者一人二人より大切だ、などと言った。仕事が終わると、皆は糞壺に戻り、横になった
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    投稿 TypetrekJさん
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    400
    IA04588 (2025-04-11)

    漠然とした不安が、皆を不機嫌にだまらせていた。ウイスキーの空瓶が通路に転がり、怒った声を出す者もいた。寒さのため誰もがガタガタ震えていた